MLB機構は9月29日、2023年シーズン開幕以降の「公式レプリカユニフォーム」の売上ランキングを発表。大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)が日本人選手として初めて1位に輝いた。大谷は2018年と2021年にトップ10入りしたことはあるものの、1位は今回が初めてとなった。
MLBの公式グッズ販売サイトによる売り上げ集計で大谷のランキングは、ロナルド・アクーニャJr.外野手(アトランタ・ブレーブス)に前半戦では1位は譲り全体2位だったものの、後半戦で逆転した。レプリカユニホームに関しては、球場に来場する際にファンが着用するのをはじめ、その選手の人気のバロメーターのひとつとなっている。実際に9月にエンゼルスの本拠地エンゼルス・スタジアムで筆者が観戦した際も来場者の3分の2以上は背番号17のユニホームだった印象だ。
大谷の公式レプリカユニホームはこの公式サイト以外でも、球場のグッズショップ、スポーツグッズ専門店などで販売されており、これらを含めれば、莫大な経済効果を生んでいる。日本国内では「ミント」各店舗でも直筆サイン入りのレプリカユニフォームを取り扱っており、これまで以上に注目を集めそうだ。
最終的に2位となったアクーニャは9月29日に史上初のシーズン40本塁打、70盗塁を達成。ブレーブスの6年連続となるナ・リーグ東地区優勝に貢献。両リーグを通じて本塁打ランキングのトップを独走するマット・オルソン内野手とともにナ・リーグのMVPを争っている。オルソンも今回のランキングで8位に入った。メジャー最高勝率を誇るブレーブスからはオースティン・ライリー内野手が12位、オジー・オルビーズ内野手が18位となるなど合計4選手がランクインして、その人気ぶりを見せた。
また、フリオ・ロドリゲス外野手(シアトル・マリナーズ)が7位、アドリー・ラッチマン捕手(ボルティモア・オリオールズ)が20位にランクイン。マリナーズの選手がトップ10入りを果たすのは、ユニフォーム売上ランキングが発表されるようになった2010年以降初めて。オリオールズの選手がランキングに名を連ねるのは、2014年のアダム・ジョーンズ外野手とマニー・マチャド内野手以来だった。
現在、もっともホットな選手として脚光を浴びているエリー・デラクルーズ内野手(シンシナティ・レッズ)も16位に。今季、デビューしたデラクルーズは今回のベスト20の選手の中では最年少の21歳で、シーズン途中の昇格だったため、トレーディングカードは来年がルーキーカード扱いになる、コレクションアイテム界の超注目株である。
「現役最高打者」と言われ、日本でも人気のマイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)は故障の影響もあったが、10位にランクイン。ア・リーグ新人王に輝いた2012年以降、毎年ユニフォーム売上ランキングに名を連ね続けている。
【2023 MLBユニホーム売り上げベスト20】
1位 大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)
2位 ロナルド・アクーニャJr.外野手(アトランタ・ブレーブス)
3位 アーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)
4位 フェルナンド・タティース・ジュニア外野手(サンディエゴ・パドレス)
5位 ムーキー・ベッツ外野手(ロサンゼルス・ドジャース)
6位 ホセ・アルテューベ内野手(ヒューストン・アストロズ)
7位 フリオ・ロドリゲス外野手(シアトル・マリナーズ)
8位 マット・オルソン内野手(アトランタ・ブレーブス)
9位 アレックス・ブレグマン内野手(ヒューストン・アストロズ)
10位 マイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)
11位 フレディ・フリーマン内野手(ロサンゼルス・ドジャース)
12位 オースティン・ライリー内野手(アトランタ・ブレーブス)
13位 ジョーイ・ボットー外野手(シンシナティ・レッズ)
14位 コーリー・シーガー内野手(テキサス・レンジャーズ)
15位 ブラディミール・ゲレーロJr.内野手(トロント・ブルージェイズ)
16位 エリー・デラクルーズ内野手(シンシナティ・レッズ)
17位 マニー・マチャド内野手(サンディエゴ・パドレス)
18位 オジー・オルビーズ内野手(アトランタ・ブレーブス)
19位 フランシスコ・リンドーア内野手(ニューヨーク・メッツ)
20位 アドリー・ラッチマン捕手(ボルティモア・オリオールズ)
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。