MLBボストン・レッドソックスは10月1日、同球団で2度のワールドシリーズ制覇に貢献した元投手のティム・ウェイクフィールドさんが天国に旅立ったことを発表。この日の本拠地・フェンウェイクパークでの対ボルチモア・オリオールズ戦前に黙とうが捧げられた。
ウェイクフィールドさんはナックルボーラーとして知られる。内野手としてプロ入りしたが芽が出ずに、「魔球」ナックルボールを習得して投手に転向。1992年にピッツバーグ・パイレーツでメジャーデビューを果たすと、95年にレッドソックスに移籍。16勝を挙げてカムバック賞を受賞した。
2004年には12勝をあげ、1918年以来の「バンビーノの呪い」を解いて世界一に。07年にはキャリアハイの17勝をあげ松坂大輔、岡島秀樹らと再び、チームを世界一に導いた。2011年に44歳で迎えた現役最終年には通算625登板目にして通算200勝をマーク。19年間で11度の2ケタ白星を記録した。通算成績は、463試合の先発を含む627試合に登板し200勝180敗、防御率4.41、2156奪三振。
「ティムの優しさと不屈の精神は、彼のナックルボールと同じくらい伝説的だった」と、レッドソックスのオーナー、ジョン・ヘンリー氏は追悼した。
まさに「伝説のナックルボーラー」となったウェイクフィールドさんはトレーディングカードも多いが、ナックルボールを投げているシーンのカードがひときわ多い。指を立てて弾くようにして投げるナックルボールは無回転で、捕手も予測不可能なほどに揺れる。ウェイクフィールドさんのカードは今にもそんなナックルボールが向かってきそうな投球フォームを再現している。
トレカジャーナル編集部