MLBのア・リーグは10月1日、レギュラーシーズンの全日程が終了。大谷翔平投手（ロサンゼルス・エンゼルス）が44本塁打で、自身初、日本人選手として初の本塁打王に輝いた。

本塁打王争いを展開していたアドリス・ガルシア外野手（テキサス・レンジャーズ）、アーロン・ジャッジ外野手（ニューヨーク・ヤンキース）が今季最終戦でアーチを打てず、大谷のタイトルが確定した。

大谷はメジャー6年目の今季、4月に7本、5月に8本の本塁打を放つと、6月には月間15本塁打と量産。8月3日にはア、ナ両リーグで最速となる40号を記録したが、故障もあり9月はノーアーチに終わっていた。

ア・リーグの本塁打2位は39本塁打のガルシア、3位は故障者リスト入りし今季がすでに終了していた38本塁打のルイス・ロバートJr.外野手（シカゴ・ホワイトソックス）、4位はジャッジだった。

大谷は今季、打者として135試合出場してリーグ4位の打率.304（497打数151安打）、95打点、20盗塁。打率3割は6年目で初めてで、日本人選手で規定打席に到達して3割を超えたのはイチロー外野手（シアトル・マリナーズなど）と松井秀喜外野手（ニューヨーク・ヤンキース）だけ。2010年イチロー以来、13年ぶりの3割打者の誕生となった。

投手では23試合に登板して10勝5敗、防御率3.14。132回を投げて167奪三振。8月23日に右肘内側側副靱帯の損傷が発覚して規定投球回に届かなかったものの、2年連続の2桁勝利を記録。3年連続のシーズン150奪三振以上を達成した。

大谷はこの日、本拠地エンゼルスタジアムを訪れた。前日のアスレチックス戦に続きベンチから声援を送っていた。ライバル達の結果が出揃い、本塁打王が確定すると、「MLBでこれまで活躍された偉大な日本人選手たちのことを考えると大変恐縮であり、光栄なことです。この目標を達成するのに協力してくれたチームメート、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」とのコメントを球団を通じて発表した。

大谷にとって、本塁打王はMLBでの初の打撃タイトル。2018年に新人王に選出、今季は2021年に続く2度目のア・リーグMVPの最有力候補に挙がっている。

大谷の本塁打王を祝福するかのように、初「兜カード」が人気を集めている。今季、エンゼルスでは本塁打を放った打者がベンチに帰ってきた際に、日本製の兜をかぶる「兜セレブレーション」を実施。TOPPS社ではこのシーンはカードにならなかったが、LEAF社がオンラインストア限定で、1595枚限定の「兜カード」を初めて、制作。FAになる今オフの去就次第では、来季も継続されるかわからない「兜セレブレーション」だけに、幻のカードになるかもしれない。

トレカジャーナル編集部