今、NHLがマイブームである。NHLドラフト全体1位で、シカゴ・ブラックホークスに入団したコナー・ベダードのカッコよさに魅入られて、今さらながら、NHLトレカを集めることを始めた。
UPPER DECK社の「Series 1」にベダードのSPカードが封入されている、と知り、2ボックスほど開封したが、そうは簡単に引き当てることはできない。
昨年まで所属したWHL(ウェスタン・ホッケー・リーグ)で、57試合に出場し71ゴール、72アシストをマーク。ポイント王とMVPを獲得した。カナダ代表として、2021年にU18世界ジュニア選手権で優勝、U20世界ジュニア選手権でも2回、優勝して金メダルを獲得。ジュニア選手にもかかわらず、IIHF(世界アイスホッケー連盟)から2023年の年間最優秀男子選手賞で表彰された。
そんな黄金ルーキーは開幕戦で初アシスト、第2戦で初ゴールも決めた。12月12日時点で、28試合に出場し12ゴール12アシストと前評判通りの活躍を見せている。
昨年までのWHL時代のカードや、カナダのジュニア代表のカードも爆上がりして、もはや購入できない状態である。そんなベダードのカードをゲットするために見つけたのがTOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」である。厳密にいえば、NHLのトレカ制作・販売の権利はUPPER DECK社が持っているため、TOPPS社はNHLトレカを作ることはできない。TOPPS社が「TOPPS NOW」で作るのは「Sticker」と呼ばれるシールである。
「Sticker」は海外では昔から人気のコレクションアイテムのひとつだった。通常のトレカよりふた回りほど小さいサイズながら、表面のデザイン、使われている写真はまさにミニカードそのものである。「TOPPS NOW」のNHL「Sticker」がほかの競技と違うのは、1枚ずつの販売ではなく、同じ「Sticker」が5枚入ったパックと、同時に発売される5~9種類の「Sticker」が1枚づつ入ったパックで販売されること。宝くじの連番とバラみたいなものである。
ベダードの「Sticker」を販売されるたびに、地道に購入していると、ある日、購入したパックとともに、色の違ったシリアルナンバー入りの1枚が同封されていた。これまでも、「TOPPS NOW」ではMLBやWBCでシリアルナンバー入りのパラレルが何枚か、当たったことがあった。その時は購入したカードが到着してから2~3週間後に、「幸福の」黄色い封筒のエアメールでパラレルカードが送られてきた。だが、今回は同封だったのには驚いた。
今回、当たったのは、ベダードではなく、2019年のドラフト全体1位、ジャック・ヒューズ(ニュージャージー・デビルズ)の10枚限定「ブルーアイスパラレル」のファーストナンバーだった。「TOPPS NOW」の公式販売サイトによるとNHL「TOPPS NOW」のパラレルは、この「ブルーアイスパラレル」のほかに1of1の「ゴールドアイスパラレル」しかないらしい。パラレルの「Sticker」は1枚ずつ、パックに入っているが、このパックを開封してよいものか、小心者のボクは迷っている。
コツコツと地道に「Sticker」を購入していたボクへのトレカの神様からのご褒美だろうか。パックのまま、トップローダーに入れたヒューズの美しすぎる「ブルーアイスパラレル」をながめながら、そう思っている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。