那須川天心のボクシング転向3戦目が12月14日、発表された。所属の帝拳ボクシングジムが記者会見を開催。来年1月23日、大阪・エディオンアリーナ大阪で行われる「Prime Video presents Live Boxing 6」で、WBA世界バンタム級13位とWBO世界同級14位のルイス・ロブレス(メキシコ)と121ポンド(約54.89kg)契約8回戦。那須川にとっては初の世界ランカーとの激突になった。
キックボクシング42勝無敗(28KO)の無双ぶりで「神童」と呼ばれた那須川は、今年4月にプロボクシングデビューを果たし、ここまで2戦2勝。現在はWBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級5位、OPBF東洋太平洋同級6位、日本同級7位にランキングされている。
ロブレスは、右ボクサーファイターでストレートと横殴りのパンチを使い分けるのが上手いタイプ、という。過去にKO負けがないだけではなく、12ラウンドをフルに戦った経験もあり、フィジカルに長けたタフネスな選手と言えそうだ。
「今回初めての世界ランカーとの戦いになるんですけれども、しっかりと圧倒的な差というか。初めて自分の中で、今までよりすごい強敵だなと感じているのでそこでどれだけの差をみせて勝つことができるかっていうのを、お客さんやファンの皆さんは見ていると思うので、そういうところをしっかり見せたいと思います」と勝利への思いを語った。
3-0で判定勝ちした9月18日のメキシコ・バンタム級王者のルイス・グスマン戦に続き、2戦連続での(名前が)ルイスとの対戦に「“ルイス狩り”をしていきたい」と天心節も炸裂。今回は前回の試合よりも契約体重を1ポンド落としたことで、将来的にバンダム級への参戦を視野に入れていることがうかがえる。ここで勝利すれば「世界」も見えてくることは間違いない。
前回のグスマン戦では左手を骨折したが、回復までの約2か月間、シャドーや走り込みで鍛えたことにより、スタミナはもちろん、多くの面で成長を実感している。試合ごとに成長を遂げる「神童」が格上相手にどんな試合を組み立てるのか、ボクシング転向後初のKO勝利にも期待したい。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」は那須川と独占契約を結び、ボクシングデビュー戦会見から、その熱い動向を追い続けてきた。今回の会見も早速、カード化。試合発表会見カードでは3枚目、試合などのカードも含めればちょうど、カードナンバー#30になる。表面は力強いガッツポーズ、裏面も那須川らしい自信の表情でポーズを決めている。今年のデビューだけに、ルーキーカードのロゴマークもうれしい。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。