元西ドイツ代表のレジェンド、フランツ・ベッケンバウアーさんが1月7日天国へ旅立った。78歳だった。ドイツサッカー連盟が1月8日、発表した。
ベッケンバウアーさんは、ディフェンダーとしてプレーしながら攻撃力も兼ね備え、冷静沈着な統率力から「皇帝」と呼ばれた。
1964年に地元のクラブチーム、バイエルンミュンヘンとプロ契約を結び、1966年には20歳で西ドイツ代表としてワールドカップ(W杯)イングランド大会でチームの準優勝に貢献した。1970年のW杯メキシコ大会でも中心選手として活躍して3位となった。
1974年、当時の西ドイツ代表のキャプテンとして地元開催のW杯で2回目の優勝。1990年のW杯イタリア大会では監督として西ドイツ代表を率いて優勝を果たした。
バイエルンミュンヘンの会長としてクラブの経営に携わったほか、2006年のW杯ドイツ大会の招致活動に先頭に立って取り組み、大会組織委員会のトップやFIFA=国際サッカー連盟の理事を務めるなど多方面で活動した。
ベッケンバウアーさんへの追悼の声が国内外から上がっていて、ドイツのショルツ首相はSNSで「ドイツにとって最も偉大な選手であり、多くの人にとっての『皇帝』だった」と称えた。UEFA=ヨーロッパサッカー連盟も「ヨーロッパで最も偉大な選手の1人が亡くなった。『皇帝』は並外れた選手で、監督としても成功した」とSNSに投稿した。
「皇帝」と呼ばれた理由はほかにもあり、背筋を伸ばした華麗なプレースタイルもそのひとつだった。その雄姿はトレーディングカードで観ることができる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。