「ヤマハレディースオープン葛城2024」は3月31日、静岡・葛城ゴルフ倶楽部で最終日が行われ、5打差の5位でスタートした小祝さくら(ニトリ)が通算10アンダーの206で逆転優勝を飾った。小祝にとって今季初優勝、JLPGAツアー通算10勝目となった。
29日はコースコンディション不良による中止となり、当初の72ホールから54ホールに短縮して実施された今大会。トップの竹田麗央(ヤマエグループHD)を追う小祝は粘りのゴルフを見せた。
4番までパーセーブ、5、6番でバーディーを奪ったが13番でこの日、唯一のボギーを叩いた。だが、このボギーが逆に小祝の心に火をつけた。14番から3連続バーディーを出すと、18番もバーディーとして2位に2打差をつけてフィニッシュ。そのまま、後続が上回ることなく、優勝が決まった。
「プロ2年目に初めてトップ5フィニッシュした、思い出のコース。今回は1日競技が中止になったけれども、脳をフル回転させたせいか、とても疲れました。また、難しいコースであることに加え、風が強かったり花粉が舞ったりで、頭痛もありました」と、小祝は明かした。
8歳でゴルフを始め、アマチュア時代からツアーで優勝争いに加わり力をつけた後、2017年にプロテストに合格。翌年の2018年は13試合でトップ10入りして初シードを獲得した。そして2019年に「サマンサタバサレディース」でツアー初優勝。2024年の小祝は開幕戦から9位、2位、2位、16位と上位争いに加わり、5戦目で結果を手にした。「黄金世代」と呼ばれる1998年度生まれでは、10勝一番乗りを果たした。
プロテスト合格翌年の2018年開幕戦からここまで209試合に出場してきたが、今もシーズン中は休みを取らずにすべての試合でグリーンに立つ。「今季もすべての試合へ出ます。ケガなくやれているし、しっかりと体のケアをしながら。若い世代が出てきて、毎試合出るのは体力的に厳しいけれども、モチベーションがある限り3~4年は頑張りたい」と話した。
小祝はエポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では優勝カード以外にも、北海道日本ハムファイターズの本拠地エスコンフィールドHOKKAIDOでの始球式もカードになるなど、女子ゴルフカードの顔のひとり。発売が発表されたばかりの「EPOCH 2024 JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS ROOKIES & WINNERS」にも直筆サインをはじめ、ラインナップが予定されている。今季初の「エポワン」とともに、どんなカードが収録されるか、楽しみだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。
【追記】
小祝の「エポワン」が後日、発売された。