太陽が月と重なり完全に隠れる「皆既日食」が4月8日、北米を横断する形で見られ、晴れた地域では、皆既日食になった数分間、あたりが夜のように暗くなった。
米国では、南部テキサス州から東部メーン州にかけて大陸を斜めに横断する形で見られた。晴れた地域では太陽が徐々に欠けていく様子が観測された。米国で皆既日食が観測されたのは2017年以来だった。
米国航空宇宙局によると、米国本土で次に皆既日食が見られるのは20年後の2044年、日本では11年後の2035年だという。
今回の皆既日食は、MLBにも影響を与えた。ニューヨークのヤンキースタジアムで行われる、ヤンキースとマーリンズの試合は4時間、開始時間を遅らせて、行われた。
ニューヨークでは、太陽が90%近く欠ける「部分日食」が起きた。当初の開始時間だと、試合中に日食が起きることになり、MLB機構の発表では「日食のさなかに試合を行うことで試合が遅れる可能性などを考慮した」としている。
オハイオ州クリーブランドでは、日食が終わった後にガーディアンズとホワイトソックスの試合が始まった。
皆既日食が見られた場所には大都市も含まれ、ほかの広い地域でも太陽の一部が欠ける部分日食になったことから、大きな盛り上がりを見せた。各地でさまざまなイベントや商品が企画され、米国の民間調査会社は、経済効果を米国全体で約60億ドル(約9,000億円)に上ると試算した。
そして、皆既日食はトレーディングカードにもなった。TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」では歴史的な出来事として、カード化。ヤンキースタジアムで試合前に空を見上げる選手たちの写真ではなく、まさに黒くなった太陽の写真が使われた。
受注申込者には抽選で後日、シリアルナンバー入りの5色の枚数限定パラレルが当たる。各色は青(49枚限定)、パープル(25枚限定)、レッド(10枚限定)、オレンジ(5枚限定)、ゴールド(1 of 1)となっている。一部では、暗闇で光るグローイング加工されたイメージバリエーションも存在する、というウワサもある。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。