エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」。心に残る杵すべき「1つの記録」「1つの場面」を「1枚のカード」に、をコンセプトに野球やサッカー、ゴルフ、TEAM JAPAN、卓球、ボクシング等のスポーツに限らず、ディズニーもカード化してきた。パイオニアとして日本でオンデマンドカードの価値を高め、コレクターの間でも人気のアイテムに成長させた。今回、「エポワン」の制作を担当しているエポック社カード事業部のSさんに「エポワン」の現状と今後などに話を聞いた。
-「エポワン」を担当している期間は?
Sさん「2018年にNPBのエポワンを発売してから、担当させていただいています。エポワンは昨年、TEAM JAPAN、卓球のTリーグ、ボクシングの那須川天心選手もカード化させていただき、スポーツは7つのカテゴリー、ノンスポのディズニーも期間限定で受注を受け付けています」
-「エポワン」を作る上での苦労は?
Sさん「速報性を一番大切にしているので、常に時間に追われています。担当する競技は365日、全試合をリアルタイムでチェックして、商品化できる試合や選手をピックアップ。試合の翌日にはテキストと画像を手配して、デザインを決めて監修まで進めます。監修がおり次第、発売を発表するスケジュールになります。選手ご本人と、関係者のみなさまのご協力あってこそのスピードなので、その協力体制にいつもイレギュラーはありますが、話題性の高いものや、週末を挟むものなどもスピード感を持って取り組んでいます」
-「エポワン」を作る喜びは?
「エポワン」はとにかくジャンルが広いので、全ての詳細を把握することが大変です。担当しているメンバー全員でどうしたらカードが1枚でも多く売れるかを考えて、さらに、選手のご意向を第一にして選手にも喜んでいただけるカードを作るようにしています。実際にアスリートの方に喜んでいただけるとうれしいですね。お客様から、写真がよくて購入しました、と言っていただけたりすると、こちらの思いがお客様に伝わったと思い、本当に励みになります」
-今年は何か、変化はありますか?
Sさん「横浜DeNAベイスターズのルーキー・度会隆輝外野手の開幕戦のエポワンはケタ違いの発注申し込みがあって驚きました。それから、以前は野球ファンの方がメインの購買層でしたが、Tリーグのカードを作るようになってファン層が広がったことを実感しています。今まではあまりご購入いただけなかった大人の女性の心にも刺さる商品を展開していきたいです」
-あらためて「エポワン」の魅力は?
Sさん「ジャンルの広さに加えて、枚数が非公開なこと。買った人だけが総枚数わかり、手元に届いて初めて希少価値の高いものだと気付くこともあります。けれども、やっぱりなんと言ってもエポック社のトレーディングカードは500円という、みなさんが購入しやすい価格で販売していることにもこだわっています。可能な限り、この価格から値上げはしたくないし、送料無料もなんとかキープしていきたいです」
-いま、力を入れているジャンルは?
Sさん「私個人としてはディズニーに力を入れています。2024年は月1回のディズニーのカードを販売することを目標にして、キャラクターの誕生日や記念日など、ファンの方に喜んでいただける内容を考えています。ディズニーは他社でも取り扱いがあるので、そこにどこまで食い込んでいけるかが勝負となっています」
-今後の「エポワン」の展開は?
Sさん「NPBがスタートだったエポワンですが、卓球やディズニーなども作るようになってからは野球以外のジャンルを応援しているファンの方が「野球もやっていたの?」と気づいてくださることが増えました。EPOCH-ONEとは?、というところをたくさんの方に知っていただいて、トレーディングカードを通じて他ジャンルとクロスで交流していくきっかけになったらうれしいです。今後は、今までチャレンジしていないジャンルのカードも作れたらいいですね」
聞き手:Kumin(トレカジャーナル編集部)