スーパーバンタム級の4団体統一王座の防衛戦が5月6日、東京ドームで開催され、井上尚弥がルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKOで下し、4団体統一チャンピオンとして初めて防衛に成功した。
第1ラウンド(R)、井上は接近戦からネリに左のフックで顔面を捉えられ、いきなりダウンを喫する波乱の立ち上がり。34年前の1990年2月11日に東京ドームで行われた世界タイトルマッチではヘビー級の統一世界王者だったマイク・タイソンがKO負けを喫して「世紀の番狂わせ」と呼ばれた。だが、モンスターには「番狂わせ」はなかった。
「冷静さを取り戻した」と井上は直後の第2Rに相手のパンチの打ち終わりで左のフックを顔面に合わせてダウンを奪い返すと、第5ラウンドにはロープを背負いながら再び左のフックを打ち込み、ネリを倒した。さらに、第6Rにも相手をコーナーに追い込んだあと右のパンチを打ち込んで3回目のダウンを奪うと、ネリは立ち上がることができず、審判は6回1分22秒でTKO勝ちとした。
「倒した瞬間はいつになく最高の瞬間だった。東京ドームで34年ぶりの世界タイトルマッチでプレッシャーはあったが、皆さんの応援が僕の力になった。ダウンした瞬間も落ち着いて対処することができた。ボクサーとして燃え上がるところでもあるので非常にハイテンションで試合をしていた」と井上は振り返りました。「きょうは駆けつけてくれたお客さんが満足する試合だったと思う。また皆さんが期待する試合、最高の試合をしていきたいので今後とも期待してください」と話した。

昨年も好評だった「CROWN」の直筆サインカード
まさかのダウンからの立ち直って、強敵を撃破したことで、井上の強さがさらに証明された。ファンとコレクターのために、毎年のようにBBMのオールスポーツカードにサインカードを提供してくれるが、今年もBBMでは「Infinity」の制作もスタート。4団体統一王者のカードの収録に期待が高まる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。