NBAファイナルの第5戦が6月17日、ボストンのTDガーデンで行われ、セルティックスがマーベリックスを106-88に勝利。対戦成績を4勝1敗とし、史上単独最多18度目のリーグ優勝を飾った。
東の名門が2008年以来、16年ぶりの頂点に立った。これまでレイカーズと優勝回数で並んでいた。パリ五輪の米国代表にも選出されているジェイソン・テイタムがこの試合でも活躍。「ようやく達成できた。シーズンを通じて逆境を跳ね返してきた。長い旅路だった」と実感を込めた。
3連勝で王手をかけて臨んだ第4戦こそ敗れたが、本拠地に戻ったこの日は地元の声援を受けて序盤から優位に。テイタムを軸とした攻撃でスリーポイントシュートを高い確率で決めた。ペイトン・プリチャードが第2クォーターの終了間際、センターラインよりも遠い位置からブザービーター。前半を終えて67-46の21点リードで折り返すと、後半もそのまま、逃げ切った。
レギュラーシーズンでは64勝18敗と圧倒し、今季リーグ最高勝率7割8分を記録した。プレーオフでも順調に勝ち上がり、東王者としてファイナルへ臨むと、西カンフェレンス第5シードから勝ち上がってきたマーベリックスの勢いをファイナルで止めた。
5試合通じて平均20・8得点、5・4リバウンド、5・0アシストをマークしたジェイレン・ブラウンがファイナルMVPに輝いた。「チーム、そしてパートナーのテイタムと分け合いたいトロフィーだ」と周囲に感謝した。この試合も21得点、6アシスト、8リバウンドを記録したブラウンは守備でもドリュー・ホリデーとともに厳しいディフェンスで追い上げを許さなかった。
元々、人気のあったテイタムのトレーディングカードはファイナル制覇後、市場でも動きを見せ、ブラウン、プリチャード、ホリデーらのカードも注目を集めた。さらに、敗れたが、マーベリックスのパリ五輪スロベニア代表のルカ・ドンチッチのカードもこれまで以上に脚光を浴びたことも間違いない事実である。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。