NHLの年間王者を決めるスタンリー・カップ決勝(7回戦制)は6月24日、フロリダ州サンライズで第7戦が行われ、東カンファレンスの覇者パンサーズが、西を制したオイラーズに2-1で競り勝ち、4勝3敗で初優勝を飾った。
重圧を乗り越えた。パンサーズは初戦から3連勝して王手をかけたが3連敗。第7戦は、第2ピリオドにサム・ラインハートが奪った勝ち越し点を守り切った。ゴール前で立ちはだかったGKセルゲイ・ボブロフスキは「すべてに意味があった。すべてはこの瞬間のためだった」と地元フロリダの観客と喜びを分かち合った。
1993年のNHL参入以来、30季目で初の栄冠となった。決勝は、これまでのチームの歴史を象徴するような7試合だった。1995~96年シーズンに初めて頂上決戦に駒を進めたが、その後は低迷。観客動員も減り、無料の入場券を配布したこともあった。
昨季、久々に進んだ決勝でまたもはね返され、三度目の正直で果たした悲願。NHL最南端のパンサーズ。カナダ・エドモントンに本拠地がある最北端のチームとの激闘を制し、頂点にたどり着いた。
プレーオフの最優秀選手には敗れたオイラーズの主将コナー・マクデービッドが選ばれた。マクデービッドは今年のポストシーズンでウェイン・グレツキーの記録を更新し、最多アシストを達成した。王者を逃したチームからの選出は史上6人目となった。マクデービッドは現役選手のトレーディングカードではトップクラスの人気を誇るが、一部では今回のスタンリー・カップを制すれば、一気にカードの市場価格もグレツキーらレジェンドクラスまで高騰する、と言われていた。
NHLのトレーディングカードの制作・販売はUPPER DECK社が独占契約を結んでいるが、ステッカーに関してはTOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」が制作。パンサーズの歓喜の様子を早速、スタッカーにして期間限定で発売。集合写真のステッカーには異例の1,148件の申し込みがあった。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。