NPBは6月19日、今年のセ・パ交流戦のMVP(最優秀選手)に、交流戦歴代最打率となる.438を記録した水谷瞬外野手(北海道日本ハムファイターズ)を選んだことを発表した。
6年目の水谷は193センチ、体重99キロの恵まれた体格を生かしたパワフルな打撃が持ち味の右打ちのスラッガー。福岡ソフトバンクホークスに2018年のドラフト会議で5位で指名され島根の石見智翠館高からプロ入り。昨季まで5年間、一軍出場がなく、「現役ドラフト」で今季、ホークスからファイターズに加入した。
4月11日の古巣・ホークス戦に「6番・左翼手」でプロ初出場して、初安打初打点を記録。交流戦に入って一気にブレイクし、18試合すべてに出場し、16試合で安打を記録するなど64打数で28安打。交流戦の打率は.438となり、2015年に埼玉西武ライオンズ(当時)の秋山翔吾外野手(現広島東洋カープ)が残した.432を上回り、交流戦歴代最高打率をマークした。自慢のパワーで3本塁打も放ち、13打点を稼いだ。
「最高の賞をいただけて光栄です。初めての交流戦でのプレーでしたが、意識せずに1打席、1打席を大切にできたことが形になる結果につながったと思います。活躍は交流戦だけと言われないように、リーグ戦再開からもチームに貢献できるように全力で頑張ります」と水谷は球団を通じて、コメントした。
ファイターズは交流戦終了時点で、2位・ロッテとゲーム差なしのパ・リーグ3位。首位のホークスを9ゲーム差で追う中、21日に再開する同一リーグとの対戦でも、快進撃を続けるファイターズの象徴として、フルスイングを続ける。
ネットオークション「ヤフオク!」ではエポック「2024 北海道日本ハムファイターズ PREMIER EDITION」の5枚限定サインカードが40,500円で落札された。BBM「北海道日本ハムファイターズベースボールカード 2024」も水谷の存在もあり、人気だ。6月9日にはBBM「2019 福岡ソフトバンクホークス」の30枚限定サインカードが35,500円で落札。ホークス時代のカードもルーキーカードを筆頭にまだまだ、市場価格をアップさせそうだ。「未完のロマン砲」と呼ばれてきた水谷だが、豪打開花とともにそのすべてのトレカからロマンが伝わってくる。
なお、今年の交流戦の優秀選手賞には、12球団トップタイの14打点をマークした近藤健介外野手(福岡ソフトバンクホークス)が史上初めて2年連続で選出され、3試合に先発して3勝をあげた才木浩人投手(阪神タイガース)も選ばれた。球団創設から20年の節目の年に交流戦初優勝を果たした東北楽天ゴールデンイーグルスからは最優秀選手、優秀選手ともに選出はなく、優勝球団からひとりも選ばれなかったのは史上初となった。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。