南米選手権(コパ・アメリカ)の決勝が7月14日、米国・フロリダで行われ、アルゼンチンが2大会連続16度目の優勝を果たした。延長後半にラウタロ・マルティネスが決勝ゴールを奪い、コロンビアに1-0で勝利した。後半途中に主将のレオネル・メッシが負傷交代するアクシデントも乗り越え、2022年カタールW杯優勝に続き、主要国際大会を制した。
後半、アルゼンチンに思わぬアクシデントが発生した。前半にも右足を痛めていたメッシが、0-0の後半18分に自らバランスを崩して倒れ込むと、プレー続行不可能に。同20分にニコラス・ゴンザレスと交代してピッチを去ると、ベンチ前ではスパイクを投げ捨て、ベンチに座り込んだ。涙を流し、チームメートから慰められた。
メッシを欠いたアルゼンチン、コロンビアともに決め手を欠き、試合は0-0のまま延長戦へと投入した。
延長後半7分。アルゼンチンはパレデスが見事なタックルでボールを奪うと、ロチェルソのラストパスに途中出場したラウタロ・マルティネスが、正確無比なシュートでネットを揺らした。
このまま試合は終了。今大会で代表引退するアンヘル・ディ・マリア、ニコラスオタメンディのラストマッチを勝利で飾り、メッシも笑顔に。足首は大きく腫れ上がり、かなり無理をしてのプレーだったが、トロフィーリフトでは、ディ・マリア、オタメンディを呼び、トロフィーを3人で掲げた。
メッシは、一夜開けて自身の思いをSNSで綴った。
「コパ・アメリカが終了したが、まず最初にメッセージをくれたみんなに感謝したいと思う。僕は元気だ。神様に感謝する。すぐにまた、ピッチで自分が最もやりたいことを楽しむことができると願っている」
「僕はとても幸せだ。特に僕たちは目標を達成できた。フィデ(ディ・マリア)は僕たちの元を去るけど、新しいカップを持っている」
「彼やオタ(オタメンディ)、僕のようなベテランたちは、すでにいくつかの大会に出場して経験を積んでいる他のチームメイトや、1つ1つのボールに全力を尽くす若手たちのグループと共に、特別な感情を持ってこの試合を戦った」
「僕たちはチームであり、家族であり、素晴らしいグループだ」
「応援してくれたみんなのおかげで、この代表チームは素晴らしい現在と、未来を手に入れた。バモス、アルヘンティーナ!」
と立て続けに更新した。
試合後に大会最優秀選手(MVP)が発表され、準優勝のコロンビア代表のMFハメス・ロドリゲスが選出された。
ハメスは今大会の全6試合に出場し、1ゴール6アシストを記録。6アシストは1大会における最多アシスト記録となった。優勝国以外からの単独選出はチリが優勝した2015年のメッシ以来、4大会ぶり(メッシは同大会での受賞を辞退したため、同大会の表彰者は「該当なし」と記録されている)。前回は優勝したアルゼンチンからメッシ、準優勝のブラジルからFWネイマールがW選出されていた。
ベストGK賞はアルゼンチンのGKエミリアーノ・マルティネスが受賞した。E・マルティネスは今大会1失点に抑え、準々決勝のエクアドル戦ではPK戦で2人のキックをストップしている。得点王には決勝での得点など5ゴールを決めたアルゼンチンのマルティネスが輝いた。
【コパ・アメリカ2024 各賞受賞者】
▶MVP ハメス・ロドリゲス(コロンビア)
▶得点王 ラウタロ・マルティネス(アルゼンチン)=5得点
▶フェアプレー賞: コロンビア代表
▶ベストGK エミリアーノ・マルティネス(アルゼンチン)
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Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。