米国のジョー・バイデン大統領は7月21日、秋の大統領選挙での再選を断念し、選挙戦から撤退する考えを表明した。自身のSNSで発表した。後任の民主党の大統領候補として、カマラ・ハリス副大統領を支持し、ハリス氏も意欲を示した。
再選を目指す現職大統領が選挙戦の途中で撤退するのは1968年のジョンソン大統領以来、56年ぶりの事態となった。「民主党や国にとっては私が選挙戦から退き、大統領としての残りの任期のまっとうに集中することが最良だと信じている」とバイデン大統領は綴った。「私はことしの選挙に向けた党の候補者としてカマラを全面的に支援し、推薦したいと思う」とした。
これを受けて、ハリス氏は同日「バイデン大統領の支持を得られたことを光栄に思う。この指名を勝ち取るつもりだ。わたしは全力を尽くして民主党を、そしてわれわれの国を結束させ、トランプ氏を打ち負かす」と声明を発表。党の候補者の指名獲得に意欲を示し、米国初の女性大統領になる決意を明らかにした。
西部カリフォルニア州出身で59歳のハリス氏。父親はジャマイカ出身、母親はインド出身で移民の2世として生まれ育った。カリフォルニア州の司法長官を務めたあと、2017年に上院議員となり、2020年の大統領選挙で議員1期目ながら民主党の候補者指名争いに挑戦。党の候補者選びから撤退したあと、バイデン氏への支持を打ち出し、候補者選びを勝ち抜いたバイデン氏によって副大統領候補に選ばれた。
女性として、また、黒人としても米国史上、初めての副大統領に指名され、多様性を重視するバイデン政権の象徴となったハリス氏は注目度が高く、トレーディングカードにもなってきた。TOPPS社の「Allen and Ginter」などで世界を代表する女性リーダーとしてカード化。同社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」では副大統領就任から全4種のカードが発行された。2020年のバイデン大統領の就任式の際の宣誓シーンのカードには17,016件の申し込みがあった。
「TOPPS NOW」ではバイデン大統領(全9種)、トランプ氏(全15種)のカードも発売してきたが、バイデン大統領は2020年の就任式でのジル夫人とのツーショットカードが8,925枚、トランプ氏は2020年のバイデン大統領(当時は候補)との討論会でのカードが6,634枚がそれぞれ、最高の発行枚数。ハリス氏の17,016枚という数字が抜きんでていることがわかる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。