女子ゴルフの「エビアン選手権」最終日が7月14日、フランス・エビアンのエビアン・リゾートGCで行われ、古江彩佳(富士通)が通算19アンダーでメジャー初優勝を果たした。日本女子選手のメジャー制覇は史上4人目。今年は笹生優花が6月の「全米女子オープン」を制しており、初めて同一年に複数の日本選手がメジャー覇者となる快挙も成し遂げた。
トップに並んでいた最終18番(パー5)で圧巻のイーグルを奪った。古江はバーディーパットを待つ相手より先に、4メートルのイーグルパットをカップイン。右の拳を突き上げた。「ありえないぐらい本当にうれしい。最後にかけてすごく緊張もしてきたけど、しっかりいいプレーを最後までできた」
日本女子4人目のメジャー制覇。自身2年ぶりの米ツアー優勝を大舞台で成し遂げた。グリーン上では涙が止まらなかったが、勝みなみ、西村優菜、山下美夢有、西郷真央らに祝福されると、笑顔になった。
首位と1打差の2位で出て、前半は3バーディー、1ボギー。12番のボギーで、その差は3打まで開いたが、14、15番で長いパットを決め、16番も3連続バーディーを奪い、首位に並んだ。
そして18番。池越えでグリーンを狙う2打目はクラブ選択に悩んだが「怪しいかなと思ったけど、しっかりまずは乗せることを意識した」とピン奥4メートルに乗せた。
2019年からJLPGAツアーで通算8勝。2022年から米ツアーに参戦して3季目の今季は、前戦までに8度のトップ10入り。。身長153センチと小柄で飛距離こそ劣る中、正確性でカバー。バーディー数などはランク1位と抜群の安定感でポイントランク3位につけた。
戦略的なコースと言われるこのコースではパワーより技術が重視される。初出場した2021年も4位に入り、自分の持ち味を最大限に発揮できるこの大会は「勝ちたい」と公言してきた。
2021年の東京五輪に続き、今夏のパリ五輪の出場権も、各国原則2枠の次点となる3番手で逃し「リザーブ選手」に。「パリには行くこともできなかったが、このフランスのメジャーで勝てて、気持ちは晴らせた」と五輪と同じフランスでの表彰式で君が代を聞き、日の丸を誇らしげに掲げた。
今年は女子日本人選手の健闘が光る米ツアー。海外ゴルフカードへの女子日本人選手の登場も確実に見えてきた。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。