MLBオールスターゲーム2024が7月16日、テキサス州アーリントンのグローブライフフィールドで行われ、大谷翔平選手(ドジャース)が球宴初本塁打となる先制3ランを放った。試合はナ・リーグが3-5でア・リーグに逆転負けを喫して、MVPこそ逃したが、「TOPPS NOW」からはカッコいいオンデマンドカードが発売され、球宴トレカでは主役ともいえる活躍を見せた。
4年連続4度目の球宴、通算8打席目で待望の一発が飛び出した。「2番・DH」でスタメン出場し初回の第Ⅰ打席は四球を選び出塁。そして、3回無死一、二塁で迎えた第2打席だった。カウント2-0からホーク(Rソックス)の甘く入った89マイル(約143キロ)のスプリットをとらえた。打球速度103.7マイル(約167キロ)、飛距離400フィート(約122メートル)の打球は一瞬、静まり返ったように感じられた空気の中、グングン伸びて、右翼席中段に飛び込んだ。
大歓声に包まれたスタンドをバックにダイヤモンドをまわる背番号17。小さくガッツポーズ。三塁ベース手前でベンチでいつものポーズで喜ぶドジャースの仲間たちを見つけると、表情が緩んだ大谷は両手を振るいつものポーズで応えた。
「なかなかある機会ではない試合で、そういう一本を打ってみたいなというところで言うと、やっぱり、ひとつホッとしたところはある。ちょっと(バットの)先気味でしたけど、いい角度で上がってた。十分入るんじゃないかなとは思いました」と確かな感触に、スタンドインを確信して歩き出した。
ベンチでは、前日のホームランダービーで優勝したT・ヘルナンデスから、レギュラーシーズンではお馴染みのヒマワリの種のシャワーをかけられるセレブレーションを受けた。
試合前は恒例の「レッドカーペット」を真美子夫人と手をつないで歩いた。テレビ中継では初のツーショットのお披露目となった。着こなしたブラウンのスーツのジャケットの裏面は愛犬デコピンのイラストが大胆にデザインされていた。
「やっぱりゲームが今日は楽しかったですし、そこで打てたことが一番自分にとっては特別な瞬間だった」といつものスマイルを見せた。
その思いはファンもカードコレクターも同じ。「TOPPS NOW」は球宴初本塁打の豪快な打撃フォームのカードを制作。抽選で後日、送られてくるシリアルナンバー入りのラッキーカードに加え、写真違いのイメージバリエーション(イメバリ)として、背中からアップに撮影した珍しいカットのパラレルもある。さらに、実際に試合で使用されたベースを裁断して挟み込んだレリックカードも登場。こちらはブラインドパックで、色違いのシリアルナンバー入りのパラレルも封入された。真美子夫人とのツーショットカードや、デコピンジャケットカードも、TOPPS「UPDATE」に封入されるかもしれない。
日本人選手の球宴での本塁打は2007年のイチローのランニング本塁打以来2本目。ドジャースの選手としては1996年のピアザ捕手以来、28年ぶり10人目、12本目だった。イチロー、ピアザともにその試合でMVPに輝いたが、栄冠は決勝2ランのデュラン外野手(レッドソックス)に譲った。
それでも、今年の球宴MVPは、ボクらの大谷翔平だ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。