エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」が新カテゴリーとなる「将棋」のエポワンを発売することが分かった。
伊藤匠七段が藤井聡太叡王(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖との八冠)に挑戦した第9期叡王戦5番勝負第5局が5月20日、山梨県甲府市内のホテルで指され、伊藤七段が156手で藤井叡王を下し、3勝2敗とし、初タイトルを奪取した。
藤井叡王はこれまで出場した5番勝負や7番勝負でのタイトル連続獲得の歴代最多記録は22連覇で止まった。
同学年対決を制した。2012年1月の第9回全国小学生将棋大会準決勝で、藤井叡王に勝利したことはあるが、この日の勝利は格別だった。
「タイトルというのは子どもの頃から夢に見てきたものなので、とてもうれしく思います。一つ結果を出せたことは良かったと思います。藤井さんを追いかけてここまで来られた。いなかったらタイトルを取れなかったと思う。今後も藤井さんとタイトル戦を戦えるように頑張りたい」と穏やかな表情で喜びを口にした。
2013年9月に奨励会に入会し、2020年に17歳でプロ入り。2021年は新人王戦を制した。2022年の竜王戦本戦で2勝を挙げ、2023年に七段に昇段した。そして、初タイトルの「叡王」。しかし、伊藤新叡王にはさらにうれしいニュースが待っていた。
将棋のトレーディングカードはこれまで、「将棋年鑑」の特典カードなどがあった。2022年にはBBM「Infinity」に、加藤一二三九段のカードが収録され、インサートカード、サインカードも封入された。「将棋」カテゴリーはもちろん「エポワン」では初のカード化になる。
今回の伊藤新叡王の「エポワン」は「対局」と対局後の「感想戦」の2種。スポーツなどと違って動きの少ない将棋はカードにするのは難しそうだが、「対局」からは緊張感が、「感想戦」では喜びが伝わってくる歴史的な2枚になった。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。