MLBトロント・ブルージェイズの菊池雄星投手が7月30日、1対3のトレードでヒューストン・アストロズに移籍することが決まった。菊池はがNPB埼玉西武ライオンズから2019年にシアトル・マリナーズにポスティングシステムを利用して移籍してから今季がMLB6年目だった。
今季は開幕から先発ローテーションを守り22試合に先発。4勝9敗、防御率4.75の成績を残していた。トロントでは人気もあり、初めて、ボブルヘッドが球場で配布された。メジャー通算では3球団で、156試合に登板し、36勝46敗、防御率4.72だった。
49勝57敗でア・リーグ東地区の最下位のブルージェイズはプレーオフに向けたMLBのトレード期限、米国東部時間7月30日の18時へ向け「売り手」にまわっている。今季終了後にFAとなる菊地も先発サウスポーとして他球団から注目を集め、トレードの可能性をロス・アトキンスGMから示唆されていた。
アストロズは2017年と2022年にはワールドシリーズを制した強豪。ア・リーグ西地区で8年連続のプレーオフ進出を目指す今季は、菊池のかつての古巣・マリナーズとの首位争いを展開。バーランダーやガルシア、ハビエル、ウルキーディらが負傷者リスト入りしており、先発投手の補強が最優先事項だった。
菊池に代わり、アストロズから右腕のジェーク・ブロス、一塁兼外野手のジョーイ・ロパフィド、内野手のウィル・ワグナーがブルージェイズに移籍する。
菊池はブルージェイズに移籍した2022年にチームがプレーオフ出場。救援としてブルペンで待機したが、登板はなし。昨季はMLBメジャー5年目で初めて規定投球回に到達し、キャリアハイの11勝6敗、防御率3.86をマーク。ミネソタ・ツインズとのワイルドカードシリーズ第2戦に中継ぎで自身初のプレーオフ登板も果たした。
今季はプレーオフで先発マウンドを踏む可能性も出てきた。アストロズがワールドシリーズまで勝ち進めば…。花巻東高の後輩でもあるロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平と世界一をかけた舞台で対戦すれば…。トレーディングカードは間違いなく、作られる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。