UEFA欧州選手権(EURO2024)の決勝が7月15日、ドイツ・ベルリンで行われ、スペインが2-1でイングランドを下し、3大会ぶり、史上最多4度目の優勝を飾った。スペインは開幕から無傷の7連勝での戴冠という史上初の快挙も達成した。
前半から激しい球際の攻防となった大一番の均衡を破ったのはスペイン。後半開始2分、右サイドからラミン・ヤマルが持ち込み、ペナルティーエリア左へ駆け上がったニコ・ウィリアムズが左足で直接、蹴り込んだ。
後半28分、ゴール前中央へ入れたパスをコール・パーマーに左足で合わせられ、イングランドに追いつかれたが、試合終了間際の41分でゴール前へ侵入したミケル・オヤルサバルが滑り込みながらクロスボールを右足で流し込み、勝ち越した。
この試合のPOMにはウィリアムズが選ばれ、大会MVPにはスペインのロドリが受賞した。大会6試合に先発出場し、好守に存在感を発揮。トーナメント1回戦のジョージア戦では逆転勝利を呼ぶ同点ゴール。決勝戦では前半のみのプレーとなったが、イングランドのケーンのシュートをゴール前で体を張ってブロックするなど勝利に貢献した。
「今日はおそらく私のキャリアで最高の日です。私たちはヨーロッパチャンピオンです。これは大変なことですが。私たちはヨーロッパで最も成功した代表チームになりました。先駆者たちが道を示してくれました。スポーツでも人生でも、すべてを出し切れば報われます」とマンチェスターCでも活躍するロドリは喜びを口にした。
「我々は4つの元世界王者チームを破り、歴史を作りました。最も厳しい組み合わせを勝ち抜き、チームの精神力が証明されました。これは培われてきたものです。我々のメンバーの多くはU―17、U―19、U―21のレベルでチャンピオンでした。デラフエンテ監督は自分たちが何を成し遂げられるか分かっていました」とイタリア、ドイツ、フランス、イングランドといったW杯優勝経験国を破ってのタイトル獲得を誇った。
個人タイトルもスペインの選手が独占。得点王には通算3ゴールのダニ・オルモ。最優秀若手選手賞には7月13日に17歳の誕生日を迎えたばかりのヤマルが選ばれた。
また、UEFA(欧州サッカー連盟)は7月16日、元イタリア代表監督のファビオ・カペッロ氏らが名を連ねるUEFAテクニカル・オブザーバーが選出するEURO2024の大会ベストイレブンを発表した。
ヤマルやウィリアムズら優勝したスペイン代表から最多の6名が選出。準優勝のイングランド代表からはカイル・ウォーカー、フランス代表からウィリアン・サリバ、マイク・メニャンが名を連ねた。
【EURO2024 ベストイレブン】
※カッコ内は(代表/所属クラブ)
▶GK
マイク・メニャン(フランス/ミラン)
▶DF
カイル・ウォーカー(イングランド/マンチェスター・シティ)
マヌエル・アカンジ(スイス/マンチェスター・シティ)
ウィリアン・サリバ(フランス/アーセナル)
マルク・ククレジャ(スペイン/チェルシー)
▶MF
ロドリ(スペイン/マンチェスター・シティ)
ファビアン・ルイス(スペイン/パリ・サンジェルマン)
ダニ・オルモ(スペイン/ライプツィヒ)
▶FW
ニコ・ウィリアムズ(スペイン/アスレティック・ビルバオ)
ジャマル・ムシアラ(ドイツ/バイエルン)
ラミン・ヤマル(スペイン/バルセロナ)
TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」では1か月間の激闘をカード化してきたが、ラストを飾るにふさわしい決勝戦と表彰式のカードも発売した。決勝で輝いた選手に加え、大会MVPのロドリ、イタリア主将のアルバロ・モロタもカード化された。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。