J1サンフレッチェ広島に加入した元ポルトガル代表のFWゴンサロ・パシエンシアが9月14日、J1初ゴールを決めた。敵地カシマスタジアムでの鹿島戦に先発出場。失点直後の0-1で迎えた前半19分、MF新井直人からの右CKにゴール前で反応し、同点弾となる強烈なヘディングシュートを突き刺した。
ここまでルヴァン杯、天皇杯の2試合に途中出場したが本領発揮とはならなかった。だが、この日はゴールシーン以外でも随所に見せ場を作った。序盤からペナルティエリア内で相手DFと駆け引きし、数多くのシュートシーンを作りつつ、右サイドに流れた際には確かな技術でチャンスメイク発。複数選手に寄せられてもボールを奪われないどころか、フリーになった周囲の選手を活かすパスも出すなど、57分間のプレータイムで鮮烈なJ1デビューを飾った。
「今日は1点しか取れず、勝ちにつなげられなかったことが残念。コンディションを上げてもっとチームの助けになれるように頑張りたい」と試合後に話した。自身の初ゴールより、2-2のドローに終わった結果を悔やんだ。
ブンデス通算17ゴールをマークした187センチの30歳はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でもプレー。昨季限りでセルタを退団した。名門ポルトの下部組織出身で、母国のほかギリシャ、ドイツ、スペインでプレー経験を持つ。2018年から2シーズン在籍したフランクフルトでは日本代表MF鎌田大地や長谷部誠氏とともにプレー。ボーフムでは2023-24年シーズンに、日本代表FW浅野拓磨とチームメートにもなった。
この日は浅野について「(自分が広島に来るという話を)タクマは信じなかった」というエピソードも満面の笑みで明かしていたが、来日の決断にあたっては彼らからの助言も大きかった。「彼ら3人(長谷部、鎌田、浅野)に日本がどういうところかをたくさん質問した中で、いろんな答えをもらった。誰もが言うのはいい国だと。それに(サッカーの)クオリティーもしっかりあるということを言っていた」
その助言は「その通りだった」とパシエンシア。「もちろんブンデスリーガでやっている時もすごく楽しみながらサッカーができていたし、あそこでも活躍できたと思うけど、日本での挑戦が始まっているので日本での挑戦がすごく楽しみだし、成功したい」とあらためて、J1での成功に意欲を見せた。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では、パシエンシアのJ1初ゴールをカードに。これまで海外で作られたパシエンシアのカードのコレクションに躍動感のあふれる素晴らしい1枚が加わった。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。