MLBロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手は9月19日、ローンデポパークでののマイアミ・マーリンズ戦で2盗塁を決めたあと、3打席連続アーチを放ち、51盗塁・51本塁に到達。MLB史上初の50本塁打・50盗塁の「50-50」を達成した。
「1番・指名打者」で先発出場した大谷は初回、第1打席で右中間フェンス直撃の二塁打で出塁し、1死一、二塁の場面で、三盗。シーズンの盗塁を「50」とした。2回にも二盗を決めて記録を「51」に伸ばした。
6回の第4打席は1死、二塁でソリアーノの低めへのスライダーをとらえて飛距離133.5メートル、右中間スタンドの2階席まで届く49号2ランを運んだ。
そして、7回の第5打席ではバウマンの外角低めへのナックルカーブを逆方向の左翼スタンドに運び、2打席連続となる2ランでシーズン50号に。今季、150試合目の出場で50本塁打、51盗塁として、MLB史上初となる「50-50」を達成した。
大谷は打った瞬間、スタンドインを確信し、珍しく興奮した様子で自軍のベンチに向かって大きな声をあげた。その後、ゆっくりとダイヤモンドを1周してベンチ前で出迎えたロバーツ監督と抱き合い、ベンチでは満面の笑みでチームメートとハイタッチを交わした。マーリンズの本拠地にもかかわらず球場は大歓声に包まれ、大谷はベンチから出て手を上げて「カーテンコール」で応えた。その際、対戦相手のマーリンズのベンチに向かっても、時間を作ってくれたことに感謝の意を込めて、目でサインを送り、気遣いを見せた。
9回の第6打席は2アウト一塁二塁で、相手の5人目で登板した野手のブルーハンから51号となる3ラン。この試合だけで、6打数6安打10打点をマークした。エンゼルス時代の2022年6月21日のロイヤルズ戦で2本の3ランなどで記録した1試合8打点を2年ぶりに更新。1試合10打点はドジャースの球団記録となった。1試合3本塁打、6安打も自己最多でそれぞれMLBの日本人選手の最多記録を更新した。
10打点だけでなく、シーズン51号本塁打も、2001年にグリーン外野手が記録した49本塁打を更新する球団新記録となった。
さらに、リーグトップの今シーズンの打点を「120」まで伸ばし、2005年に松井秀喜外野手(ニューヨーク・ヤンキース)がマークした日本選手のシーズン最多の116打点を超えた。
試合はドジャースが20-4で大勝し、ワイルドカード以上での12年連続となるプレーオフ進出が決定。大谷にとってはMLB7年目初めてのプレーオフ進出となった。
「きょう本当に勝ててよかったですし、早く決めたいなと思っていたので一生忘れられない日になるんじゃないかと思う。(プレーオフ進出は)チームは変わったけど大リーグに来てずっと夢に見ていた。チームとしてもいい勝ち方ができてすばらしい日になりました」と大記録達成でまだ、熱気が残る試合後のグラウンドで話した。
史上初の偉業に、TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」は通常よりも早い対応で、試合中に、大谷の「50-50」カードの発注を開始。直筆サインと「50/50 CLUB 9/19/24」のインスクリプションが書かれた1of1カードが抽選で当たることもあり、多数の申し込みが殺到。発注受付ページにアクセスしずらい状況になってしまった。試合後には、1試合3本塁打と10打点を伝えるカードを新たに、追加した。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。