「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」の最終日が10月20日、兵庫県三木市・マスターズゴルフ倶楽部で開催されイ・ミニョン(韓国)が、通算14アンダーの「274」で今季初優勝を飾った。2022年の「北海道meijiカップ」以来の2年ぶりの勝利、ツアー通算7勝目となった。また、JLPGA今季32戦目にして初の30代の優勝者となった。
首位タイでスタートし1、5番でバーディーを奪いスコアを伸ばしたが、6、8番、さらに後半11番でもボギーを叩いてしまい後退。だが、14番から2連続バーディーを取って立て直すと、16番でチップインを出して流れを引き戻した。17番でピン右のバンカーに捕まりあわやという場面でもパーを出し、2位に1打差をつけて最終ホールに突入。最終的に抜きつ抜かれつの大接戦を制して4バーディー、3ボギーの「71」で回り、優勝をつかみ取った。
優勝インタビューでは「久しぶりの優勝なので、今もまだ、どういう気持ちか分からないです」と笑いながら語った。また、18番のパーパットについては少し距離があったが「外してもいいと思って」打ったが、入った瞬間に「鳥肌が立ちました」とプレーを振り返った。また、「私が優勝して30代の選手たちに力をあげたかった」と語っている。
今季ドライバーの飛距離が縮んだことに悩んだイは、大嫌いと公言してきた筋力トレーニングに取り組んだ。今回の優勝では筋トレの効果をはっきりと実感することはなかったようだが、その向上心が栄冠につながったと言える。「筋トレも週に3、4回を目標にこれからも続けて行きます」と誓った。
1992年韓国出身。6歳から9歳まではテコンドーを習得。テレビで見たゴルフに興味を持ち、10歳からゴルフを始めた。早々に等角を表すと韓国の代表常備軍(代表候補)となり、2010年にプロ入り。同年、優勝を重ねて韓国LPGA 2部ツアーで賞金女王となる。2013年には同国レギュラーツアーで初優勝した。2015年に腎臓がんを患い一時治療に専念した時期もあったが、2017年からJLPGAツアーに参戦。この年の「ヤマハレディースオープン葛城」で日本ツアー初優勝、同年は2勝を獲得した。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」から、イの今季初優勝を記念してトレーディングカードの発売が決まった。「JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS TOP PLAYERS」のラインナップ常連でもあるイ。11月16日に発売する「EPOCH 2024 JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS TOP PLAYERS」にも収録があるが、単独の優勝カードの発売はレアカードになるだろう。
イがJLPGAツアーに参戦して8年目。ベテランも若手に負けない気力と体力を持っていることをアピール。日本人選手も外国人選手も、若手もベテランも、多くのプレーヤーがいて、多くのファンがいる。JLPGAツアーにとっても、トレカの世界にとっても意味のある1勝になった。
Kumin(ライター)
あらゆるスポーツとディズニーを愛するトレカ女子。トレカジャーナルでは女子ゴルフをメーンに担当しているが、好奇心旺盛でほかのスポーツにも興味津々。エポワン「ディズニー」のコンプリートを目指している。