NPB読売ジャイアンツ・菅野智之投手が10月5日、今オフに海外FA権を行使して、MLBに挑戦する意向を明かした。10月4日に米国メディアが菅野のメジャー挑戦を報道していたことを受け、クライマックスシリーズに備えた東京ドームでの全体練習後に表明した。
「球団には自分の意向を伝えさせてもらった。僕自身も向こう(米国)でプレーする気持ちでいる」と2021年オフに取得した海外FA権を行使し、今オフ、MLBで移籍先を探すことを明言した。
2020年オフには、球団の了解を得て、ポスティングシステムによる移籍を模索したが、実現しなかった。30日間の限られた交渉期間で熟考を重ねる中で、残留を決断した。コロナ禍でメジャーの移籍市場の動きが例年以上に遅かったことも決断を鈍らせた。「もちろんジャイアンツでプレーすることも素晴らしいことではあります。でもやっぱり2020年に行けなかった時の、そういうのはずっと僕の中であったので、決断をしました」と明かした。
今年34歳の菅野だが、35歳以上でのメジャーデビューとなれば斎藤隆(横浜-ロサンゼルス・ドジャース)ら、日本人投手で9人目。上原浩治(巨人-ボルチモア・オリオールズ)は34歳、黒田博樹(広島-ドジャース)は33歳のシーズンだった。
何よりも、今季は24試合に先発して15勝3敗、防御率1.67と復活した。最多勝と最高勝率のタイトルに輝いた。リーグ優勝に貢献し、MVPにも名前が挙がる。4年前より、さらにたくましくなった巨人のエースがついに海を渡る。
2020年のポスティングの際には、TOPPS「2017 Bowman Chrome」に封入された、菅野のWBC出場時の侍ジャパンユニホームのカードがパラレルも含め、ネットオークション「eBay」にも数多く出品された。
だが、昨年から今年にかけて、菅野の米国メーカー製のカードが話題になった。PANINI社が「PRIZM」などに菅野のカードを収録。サインカードも登場した。菅野の今回の表明は日本のファンにとっては驚きだったが、PANINI社は何か、情報をつかんでいたのだろうか?。そうでなかったら、担当者の先見の明、まさに「予言」カードといえそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。