「プレミア12」の決勝が11月24日、東京ドームで行われ、日本代表侍ジャパンは台湾に0-4で敗れ、2大会連続の優勝を逃した。日本は2019年から続いていた国際大会での連勝が「27」で止まった。
世界ランキング上位の12の国と地域が出場した「プレミア12」。日本は1次リーグのグループBを5戦全勝し、東京ドームで行われた2次リーグでも3連勝で1位通過した。
日本は今季、セ・リーグで最多奪三振のタイトルを獲得した戸郷翔征(巨人)が先発し、4回まで5つの三振を奪い無失点と上々の立ち上がり。
打線は、先発予定だったきのうの日本戦の登板を急きょ回避し、決勝に温存された台湾の先発、林昱珉投手に4回まで内野安打1本に抑えられ、中盤まで投手戦の展開となった。
戸郷は5回、先頭の林家正に甘く入ったストレートを右翼席に運ばれ、さらに、走者を2人置いて3番・陳傑憲に3ランを打たれ、リードを4点に広げられた。
追う日本は、その裏、2死一、二塁のチャンスを作ったが、この大会で好調だった小園海斗((広島東洋)が一塁ゴロに倒れ、無得点に終わった。その後、台湾の投手陣に6回から9回までわずか1安打に抑えられ、完封負けを喫した。
井端弘和監督は試合直後のインタビューで「選手は非常によくやってくれた。大会を通じて技術も上がったと思うし、精神的にも肉体的にも強くなったと思うので、来シーズン以降楽しみにしたい。負けたのはすべて私の責任です」と話した。
「僕の中ではいい球ではあったがホームランにされるところは実力不足だ。優勝する気でいたし、世界一になりたいという思いで井端監督に話をいただいたので裏切る形になってしまい申し訳ない。次のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)にも選ばれるように世界大会の借りは世界大会でしか返せないと思うので、まだまだ精進したい」と戸郷は前を向いた。
2次リーグの対ベネズエラ戦で決勝の満塁本塁打を放った牧秀悟内野手(横浜DeNA)は「初めてメンバーに選ばれる選手もいれば今まで選ばれていた選手も混ざりながら、いろいろな経験ができたすばらしい大会だった。勝たなくてはいけないところで負けてしまったので課題は多いと思うし、次につなげないといけない」と話した。
連覇の夢は破れたが、投打で日本中を沸かせた侍ジャパンのトレーディングカードはTOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」が大会直前の「侍ジャパンシリーズ」から日本限定で随時、発売。侍たちが悔しさをバネに再び、世界の頂点に立った時、このカードたちの価値があらためて、見出されることになる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。