ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手が11月22日、2年連続自身3度目となるリーグMVPに輝いた。指名打者(DH)専任の選手が獲得するのはMLB史上初。両リーグでの受賞はフランク・ロビンソン内野手(1961年・レッズ、1966年・オリオールズ)以来史上2人目、リーグをまたいでの2年連続受賞は史上初の快挙となった。
3度目のMVP受賞はメジャー11人目。ロサンゼルス・エンゼルスでともにプレーしたマイク.トラウト外野手(2014、2016、2019年)以来で、最多7度のバリー・ボンズ外野手に次いで歴代2位タイになった。
MVPは全米野球記者協会(BBWAA)所属の会員30人が投票し、大谷は初受賞の21年と23年同様、全員が1位票を投じる「満票」での栄冠に輝いた。複数回の「満票MVP」はメジャー史上大谷ひとりのみで、自身の記録をさらに更新した。
ナ・リーグは最終候補者として、大谷とメッツのフランシスコ.リンドーア内野手、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのケテル・マーテイ外野手が残り、MLBネットワークの番組内で2014年のMVPでもあるクレイトン.カーショウ投手が登場し「2024年MVPはマイチームメイト、ショウヘイ・オオタニ」と発表した。
番組では大谷が真美子夫人、愛犬デコピンとともに中継で登場し、真美子夫人は拍手で祝福。大谷はインタビューで「本当にドジャースの一員の一人として貰ったと思っているので、それくらいみんなでつかみ取ったものだと思っています」と話した。
過去2度の受賞は、投手と指名打者の二刀流での栄冠だったが、今季はドジャースに移籍し、手術を受けた右ひじのリハビリのため、DHに専念。ドジャース選手のMVPは2019年のコディー・ベリンジャー外野手(現シカゴ・カブス)以来、11人目となった。
MLB史上初の50本塁打・50盗塁(50/50)を達成し、ドジャースのリーグ優勝、ワールドシリーズ制覇に大きく貢献した大谷は、打撃のベストナインにあたる「シルバースラッガー賞」をはじめ「ハンク・アーロン賞」「エドガー・マルティネス賞」「オールMLB」など各賞を総なめ。最後はMVPで締めくくり、2年連続の主要タイトル「5冠」に輝いた。
ア・リーグMVPはニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が2年ぶり2度目の獲得で、初の満票での受賞を果たした。
TOPPS社のオンデマンドカードでは大谷のMVP受賞を記念してトレーディングカードを発売。サインカードやパッチサインカードが抽選で当たる企画で、ジャッジ、ジャッジとのコラボカードでもサイン、パッチサインが当たる。歴史的シーズンを締めくくるカードがそろった。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。