「第40回伊藤園レディスゴルフトーナメント」の最終日が11月10日、千葉県長生郡長南町・グレートアイランド倶楽部で開催された。山内日菜子(ライク)が、通算14アンダーの「202」で今季初優勝を飾った。山内の優勝は、2023年3月に「アクサレディスゴルフトーナメントinMiyazaki2023」でツアー初優勝をして以来、通算2勝目となる。
最終日、首位に3人並んでいたが1打差の4位タイからスタートした山内。首位がめまぐるしく入れ替わる大接戦となるが、勝負が決まったのは山内が安田祐香(NEC)に並んでトップタイとなった17番。第1打をグリーン右奥に打ち込んでしまうが、そこからピンまでは約20ヤード。そこで鮮やかなショットでこの日2度目のチップインバーディーを獲って単独首位となり、最終5バーディノーボギーで逃げ切ってフィニッシュ。山内は優勝が決まると目から大粒の涙が流れた。
公式SNSのコメントでは「伊藤園レディスゴルフトーナメント優勝することが出来ましたーーーーー!!!!本当にたくさんの応援ありがとうございました!最高です!!!!!!!!」と全身からあふれでる喜びが伝わってきた。
また、優勝インタビューでは「信じられない気持ちが大きいです。ここ1~2か月はパットも決まらなかったけど、今回は決まってくれて良かったです。(17番のチップインバーディーは)ラインが真っすぐに近かったので、思った所に落とせれば勝手に転がってくれると思って打ちました。貯金はできたけど、これで勝ったとは思わなかったです」と冷静にこの日のプレーを振り返った。
父の勧めで9歳から競技を始め、2008年小学6年生で「九州小学生ゴルフ大会」で2位となり頭角を現す。一度は山梨学院大学に進学するが1年で中退して2016年7月のプロテストに合格。同年よりステップアップツアーに参戦する。2017年に「Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournament」でステップアップツアー初勝利。2022年までの7年間でJLPGAツアーには61戦に出場したが、優勝には縁がなかった。2023年、地元宮崎で開催された「アクサレディスゴルフトーナメントinMiyazaki2023」に出場し、史上初の主催者推薦出場での初優勝を獲得した。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」から山内の優勝を記念してトレカの発売が決まった。チップインバーディーを決めてガッツポーズも出た山内の今季初優勝を収めたカード。全身で喜びを表現しているのが印象的な1枚になっている。山内は「EPOCH 2024 JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS ROOKIES & WINNERS」と「EPOCH 2024 JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS TOP PLAYERS」にも収録されていたが、単独カード発売は実に1年8カ月ぶりだ。貴重な1枚になることは間違いない。
今季も終盤となったこのタイミングで新しいヒロインが誕生した。今季の山内は前週まで予選落ちが16回と不調が続き、メルセデスランキングも74位まで落ち込んでいた。QTへの参戦を覚悟していたがこの優勝により37位へ浮上し、一転して来季のシードをつかみ取ることに成功した。このドラマティックな展開に来季も山内は注目の存在になりそうだ。
Kumin(ライター)
あらゆるスポーツとディズニーを愛するトレカ女子。トレカジャーナルでは女子ゴルフをメーンに担当しているが、好奇心旺盛でほかのスポーツにも興味津々。エポワン「ディズニー」のコンプリートを目指している。