巨人が東北楽天から自由契約となった田中将大投手と契約で基本合意したと12月16日、各メディアが報じた。
田中将は昨秋に受けた右肘のクリーニング手術の影響もあり、今季、一軍登板は1試合に終わった。推定年俸2億6000万円から減額制限(年俸1億円超は40%)を超える来季年俸を提示され、自ら自由契約を選択。MLB
ヤンキース移籍前も含め11年間、所属したゴールデンイーグルスからの電撃退団が11月24日、発表されていた。
巨人は15勝で最多勝に輝き、MVPにも選出された菅野智之投手が海外FA権を行使し、MLBに挑戦する。日米通算197勝の田中将にはその穴を埋めることが期待されるほか、若手が多い投手陣の生きる教材、精神的な柱となれる可能性もある。
「実績があるから、やっぱりうちは若い投手が多いし、そういう面でも必要なのかなっていうのは。俺はたぶん(いいときの状態に)戻ると思う」と巨人・阿部慎之助監督は話した。指揮官は2008年北京五輪、09年と13年のWBCと、侍ジャパンでバッテリーを組んだ。坂本勇人内野手とは兵庫県伊丹市の軟式少年野球チーム「昆陽里タイガース」で、投手・坂本、捕手・田中将でバッテリーを組んでいた縁もある。
通算200勝にはあと3勝。3勝と言わずに、ヤンキース時代の2019年以来の2ケタ勝利、さらに勝ち星を積み重ねて欲しい。
トレーディングカードでも田中将は大エースだった。2010、2013年には個人のカードセットがBBMから発売された。東北楽天に復帰した2021年には18種のオリジナルカード付「田中将大チップス」が本拠地・楽天生命パーク宮城(当時)や、オンラインショップ限定で発売され話題を呼んだ。
巨人は所属する現役選手の直筆サインカードの制作を認めていないため、来季の田中将の直筆サインカードはお預けになるが、マウンドでの復活を、トレーディングカードでの復活を誰もが願っている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。