巨人は12月17日、福岡ソフトバンクから国内FA権を行使した甲斐拓也捕手を獲得したと発表した。
大分県出身の甲斐は2011年に育成ドラフト6位指名を受けホークスに入団し、2年後のオフに支配下登録された。「甲斐キャノン」と呼ばれる強肩と的確なインサイドワークで2020年まで4年連続で日本一になったチームをリードし、今季は4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。今季までベストナインを3回、「ゴールデン・グラブ賞」を7回受賞。日本代表侍ジャパンの司令塔として、東京五輪で金メダルを獲得した。
「今の自分があるのは、間違いなくホークスに育てていただいたおかげです。ホークスでのすべての経験を思い返すたびに本当に離れていいのか自問自答を繰り返しましたが、今回新たな経験をすることで野球選手としての自分をもっと高めたいという心境に至り移籍することを決めました。離れてしまうことは本当につらいのですが、セ・リーグで新たな挑戦を始めたいと思います」と甲斐はコメントを発表した。
背番号は「10」に決まった。阿部慎之助監督が甲斐との交渉で「ぜひうちに来て、私のつけていた背番号10番を継承してほしい」と話した、という。捕手だった指揮官の甲斐への最高の評価であり、最大の誠意でもあった。「今回こういう形で縁をいただいた。しっかりとチームや投手陣を引っ張ってもらいたい。守りの要として期待している」と阿部監督は話した。
甲斐は育成選手時代の背番号「130」から支配下契約となった2014年に「62」に。ホークスの先輩として憧れでもあった野村克也さんの着けていた「19」を2020年から背負った。その際には野村さんに了解を得たほどのリスペクトがあった。来季からの「10」は阿部監督の現役時代の番号というだけでなく、侍ジャパンで甲斐が東京五輪、2023年のWBCで着けた背番号でもある。
トレーディングカードになる「巨人・甲斐」の背番号10を早く見たい。最初のトレカはエポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」になりそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。