日本の野球殿堂博物館は1月16日、今年の殿堂入りメンバーを発表し、日米通算4367安打のイチローさん(マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)が選ばれた。
有効投票349票中323票を獲得で、投票率は史上6位の92・6%。史上初の満票は逃したが、資格1年目での殿堂入りはスタルヒン(1960年)、王貞治(90年)、野茂英雄(2014年)、工藤公康(16年)、松井秀喜(18年)、金本知憲(同)に次ぎ、7年ぶり7人目となった。
イチローさんは濃紺のスーツで通知式に出席。記者会見は私用のため欠席となったが、主催者を通して「多くの人が常識だと思っていることを疑い、大事な決断は自らしてきました。第三者の意見ではなく、感性に基づき行動してきたことは大きな要因のひとつだと思います」とコメントした。
ピート・ローズのメジャー通算4256安打を超える、日米通算4367安打をマークした。オリックスでの日本時代に限っても、プロ3年目から7年連続首位打者は史上最長記録(2位は張本勲の4年連続)で、7度は張本と並ぶ最多タイ。首位打者を取り続けたまま、渡米した。NPBでは9年プレーし、通算1278安打だが、757試合での1000安打は史上最速だった。
仰木彬監督のアドバイスもあり、本名の「鈴木一朗」から登録名を「イチロー」に変えた94年にブレークした。史上最長の69試合連続出塁をマークし、史上初のシーズン200安打を達成した。右足を振って反動をつける「振り子打法」で、最終的にはシーズン記録を更新する210安打で、パ・リーグ記録を更新する打率3割8分5厘。野手史上最年少でMVP、ベストナイン、正力松太郎賞などを受賞した。
阪神淡路大震災が起きた95年には「がんばろう神戸」の象徴として、首位打者、打点王、盗塁王などを獲得。リーグ優勝の原動力となった。その後も首位打者を獲得し続け、00年には打率3割8分7厘と、自らのパ・リーグ記録を更新した。01年からポスティングで米大リーグのマリナーズに移籍した。
現地1月21日に発表される米野球殿堂入りの発表でも満票での当選が実現するか、注目を集めている。
イチローの最新トレーディングカードは2月1日に発売予定の「BBM 2025 高校野球女子選抜 VS イチロー選抜 KOBE CHIBEN ベースボールカードセット DREAM」。オリックスでも、マリナーズ、ヤンキース、マーリンズでもない、「KOBE CHIBEN」のユニホーム姿のレアなカードで、サインカードも3種類が封入されている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。