NPB千葉ロッテマリーンズからポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指していた佐々木朗希投手が1月17日、自身のSNSを更新。ロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだと投稿した。
佐々木は自身のSNSにドジャースタジアムの座席にドジャースの帽子を置いた写真を投稿。「ロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結ばせていただくことになりました。とても難しい決断でしたが、野球人生を終えて後で振り返ったときに、正しい決断だったと思えるよう頑張ります。入団会見では、ここまで支えて頂いた全ての皆様に感謝しながら、ドジャースのユニフォームに袖を通したいと思います」とつづった。
史上最年少で完全試合を達成するなど、米国でも佐々木の動向は早くから注目されていた。佐々木は契約金や年俸などの総額が制限され、マイナー契約しか結べない「25歳ルール」の対象だったこともあり、争奪戦には20球団以上の球団が参戦。昨年12月にロサンゼルスの代理人事務所で、ドジャース、サンディエゴ・パドレス、サンフランシスコ・ジャイアンツ、シカゴ・カブス、ニューヨーク・ヤンキース、ニューヨーク・メッツ、テキサス・レンジャーズの7球団と面談。一時帰国後、年明けに再渡米し、トロント・ブルージェイズと面談したと報じられた。面談までこぎつけられなかった球団もあった。
佐々木本人の希望で公平性を保つため各球団との面談には現役選手を同席させず、1球団2時間以内など条件を設定。その中で、最終候補としてドジャース、パドレス、ブルージェイズの3球団が残っていた。契約金などの金銭面は制限されているため、本拠地や住居の環境、施設の充実度、育成プランなどが決断のポイントになった。
ドジャースは昨季、4年ぶりにワールドシリーズを制した人気球団。大谷翔平、山本由伸投手が所属しており、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に続き、同じユニホームを着ることになった。
トレーディングカードの売買の動きを株の売買のようにチャートにして公表している「Sports Card Investor」では、佐々木がMLB挑戦を発表した際に、TOPPS「NPB Chrome」が米国で作られたトレカの中でランキングトップの値がりを見せたことを伝えた。今回の契約合意直後はまだ、動きはなく、1月17日現在、ランキングは130位。直近では1月16日に110ドル(約16,000円)で売買された、としている。
TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」でのカード化も気になるところ。山本由伸は昨年、契約合意の際はカード化されず、入団会見の様子が、ベースカードにくわえ、大谷の入団会見とのコラボ、会見の際に被ったドジャースの帽子を裁断して挟み込んだレリックカードとして発売された。この時のベースカードは大谷のエンゼルス入団会見のカードを越える34,496枚が発行された。
山本由伸とはNPBでの実績も、ドジャースと合意した契約内容も大きな差があるが、注目度は負けていない。ロウキ・ササキの「TOPPS NOW」が作られるのか、どれだけの申し込みがあるのか、「令和の怪物」のルーキーカードがモンスター級の人気を集めることだけは間違いない。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。