WWE「ロイヤルランブル」が2月1日、インディアナポリスのルーカス・オイルスタジアムで開催され、1年2カ月ぶりにリング復帰したシャーロット・フレアーが優勝。同大会で5年ぶり、女子初の2度目の頂点に立った「女王」は「レッスルマニア41」(4月19、20日・ラスベガス)でのタイトルマッチ挑戦権を得た。
「ロイヤルランブル」はWWEの人気プレミアムイベント(有料配信)のひとつで、男子、女子それぞれ、開催され、30選手がRAW、SMACK DOWN、NXTのブランドを越え出場するだけでなく、レジェンド選手や、他団体の選手も観客のカウントダウンとともにサプライズ登場。勝ち抜き戦で、トップロープ越しに落とし、リング外に両足をつかせ失格にさせていく。
シャーロットは2023年12月のSMACK DOWNでのアスカとの対戦で左足の半月板損傷、前十字靱帯(じんたい)断裂などの重傷で長期離脱していた。大会2週間前から、各ブランドの放送中に動画が流れ復帰がウワサされていたが、実際に、27番目に登場曲が会場に流れると観客は大歓声。ド派手な赤い衣装で登場し、花火が出迎える中、リングに進んだ。
父親のリック・フレアばりの水平チョップ連発に、会場もお決まりの「フーッ」という掛け声で呼応。大盛り上がりの中、巨漢のハイパー・ニーブン、ナイア・ジャックスをリング外に落とすなど存在感を見せ、最後はNXT前女子王者の「神童」ロクサーヌ・ペレスを、決め技のビッグブーツで蹴り落した。敗れたものの、ペレスは67分の大会最長記録を更新する活躍で、RAW、SMACK DOWNへの昇格を確実にした。
「私は挫折したくない。2012年にキャリアを開始して以来、もっとも長期間、リングを離れた。このままではいけないと思った。2度目の優勝で、自分はもう一度、やり直すためにここ(リング)にいると気づいた」とフレアは話した。「レッスルマニア41」で挑戦するタイトルについては、WWE女子王者のティアファニー・ストラットン、世界女子王者のリア・リプリー、さらに、NXT王者のジュリアに会って決める、という。
大会では、元祖「小悪魔キャラ」のアレクサ・ブリスが2年ぶりに復帰し、ステファニー以上の声援を受けた。女子プロレス界で一時代を築いた、トリッシュ・ストラウス、ニッキー・ベラも登場。他団体TNT王者のジュディーン・グレースは2年連続の参戦となった。そして、ジュリアも初参戦し、イヨ・スカイ、ティファニーと対峙し、まさにお祭り騒ぎとなった。
お祭り騒ぎはリングだけでなく、トレーディングカードでも巻き起こった。TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」ではステファニーをはじめ、カードを制作。トレカの制作・販売権を取り戻してから初のボックス商品となる「CHROME WWE」も大人気で、米国だけでなく、日本のトレカショップでも品薄状態が続いている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。