WWE最大の祭典「レッスルマニア41」を控えた、プレミアムライブイベント「イリミネーション・チェンバー」が3月1日、カナダのオンタリオ州・トロントにあるロジャーズ・センターで38493人の観衆を集めて開催された。
「イリミネーション・チェンバー」はイベントの名前であるが、3.2キロメートルのチェーンに総重量10トンの鋼鉄を編み込んだ直径11メートル、高さ5メートルの金網の中に4つの透明なパネルを壁とする小部屋によって構成された「悪魔の檻」とも呼ばれる建造物をリングと組み合わせた舞台で行われる男女それぞれの「イリミネーション・チェンバー・マッチ」がメーン。
トーナメントを勝ち進んだスーパースター6人で行われ、最初にふたりがリングで戦い、ほかの4人は小部屋の中で待機。試合開始5分後から選手が5分間隔でランダムに解放されて試合に加わっていく。フォール、ギブアップのみで退場となり、最後まで残った選手が勝者となる。勝者には「レッスルマニア」でのタイトル挑戦権が与えられる。
女子は、ビアンカ・ベレア、男子はジョン・シナが勝者となったが、世紀のサプライズが女子戦の冒頭、男子戦の最後に起きて、世界を驚かせた。
まず、女子はリブ・モーガンとナオミが最初に対戦することになったが、ゴング前に、何者かに襲われ、長期休養していたジェイド・カーギルが登場。リブがカーギル強襲事件の犯人と疑われており、カーギルがリブに復讐にやってきた、と誰もが思った瞬間、ナオミに襲い掛かり試合出場不可能とさせてしまった。
カーギルとビアンカはタッグ王者として君臨していたがカーギルの負傷により、ふたりの親友だったナオミが代わりにビアンカとコンビを組み、ベルトを受け継いだ。襲われたカーギルだけが真犯人を知っている状況で、ナオミを襲ったということは、ナオミが真犯人ということなのか(まだ、ビアンカが真犯人では、というウワサもある)。ジェイドは無言でリングを後にした。
2年ぶりに復帰したアレクサ・ブリスとリブの新旧「小悪魔対決」、神童ロクサーヌ・ペレスとベイリーの世代抗争など、例年以上に見どころの多かった女子チェンバー・マッチ。TOPPS社のオンデマンドカードは早速、今回の「イリミネーション・チェンバー」のトレーディングカードを発売。タッグパートナーの負傷退場にかかわらず、最後にリブを必殺技KOD(Kiss of Death)でマットにたたきつけて、頂点に立ったビアンカのカードには、抽選でサインカードがあたるチャンスつき。さらには、乱入したジェイドのカードも発売した。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。