「アクサレディス宮崎」の最終日が3月30日、宮崎・UMKCCで行われ、プロ15年目の工藤遥加(加賀電子)が1打差3位から5バーディー、ボギーなしの67をマークし、通算10アンダーとし、逆転でツアー初優勝を果たした。
2011年8月のプロ転向から4991日での優勝は、1988年のツアー制施行後鬼沢信子の7242日に次ぐ、ツアー史上2番目の遅咲きVとなった。
優勝インタビューでは「本当に長かった」と言葉を詰まらせた。涙を流しながら「ひとりでは勝てなかった。自分を強くしてくれた人たちに感謝したい」と頭を下げた。大会への出場が決まったのは開幕4日前の24日の午後だった。主催者推薦の選手に別の資格が発生し、空いた枠に声をかけてもらった。
2011年のプロテストに一発合格し、同年の新人戦を制した。鳴り物入りでツアーに参戦したが、昨季までシード獲得はなかった。
NPB通算224勝、福岡ソフトバンクホークスの監督として3度の日本一に輝いた工藤公康さんを父に持つ。「工藤公康の娘として生まれてきたのはしょうがない。工藤遥加という存在も見てもらいたい」と話してきた。この日は「監督を辞めるときに、『遥加を勝たせたい』と紙に書いてくれたのを見て、絶対優勝して喜ばせてあげたいと思っていた」と思いを口にした。
エポック社の女子ゴルフカードでは「常連」だった工藤。念願の初戴冠で、初の優勝カードが作られる。オンデマンドカード「EPOCH-ONE」になるのか、来年の「JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS ROOKIES & WINNERS」までは待ちきれない。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。