JLPGAツアーの開幕戦「第38回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」の最終日が3月9日、沖縄・琉球GCで行われ、岩井千怜(Honda)が7バーディー、1ボギーの66をマークし、通算10アンダーで逆転優勝。自身2度目の同一大会連覇を果たした。
歓喜の18番グリーンで、沖縄の太陽に照らされた笑顔に、ギャラリーから祝福の指笛を浴びた。「一打一打に集中していた。プレー中は意識していなかったが、連覇できてうれしいです」と岩井千は話した。
首位の菅楓華(ニトリ)、申ジエ(韓国)、木村彩子(コンフェックス)と1打差の2位で出た岩井ツインズの妹。最終日も正確なショットが光った。1番で第2打をピンそば2メートルにつけてバーディーを奪い、ボギーの菅から首位を奪取。1打リードで迎えた14番も2メートルにつけて差を広げた。
クライマックスは難関の16番。5番アイアンでの第1打を30センチにつけるスーパーショット。「何回打ってもできないくらいパーフェクトだった」と自画自賛する一打で勝負を決めた。
実は、中国で開催の米ツアー「ブルーベイLPGA」に出場予定だったが、エントリーミスでこの大会で連覇を目指すことになった。「悔しくて、正直、試合前はどういう気持ちでいたらいいのか分からなかった」。それでも姉・明愛と「2人で頑張ろう」と励まし合い、気持ちを切り替えた。
米女子ツアー通算11勝のレキシー・トンプソン(米国)らとタッグを組んだこともある英国人キャディーのマーク・ウォリントンさんが連覇を支えた。「お世辞ではなく、米ツアーで優勝できる。メジャーでも優勝する力がある。他の選手を気にせずにプレーできるメンタルが一番の強みだ」と絶賛した。
3月21日からの「Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント」に出場し、27日開幕の「フォード選手権」(米アリゾナ州)から再び米ツアーに戻る。「優勝しても、毎回ここがゴールではないと思っている」まだまだ、チャレンジは続く。
自身8勝目をマークした岩井千はエポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」でカードが作られてきた。LPGAツアーで優勝すれば、UPPER DECK社などの米国メーカーのゴルフカードに登場するチャンスもある。こちらも大きなチャレンジになりそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。