「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」の最終日が4月13日、埼玉・石坂ゴルフ倶楽部で行われ、
安田祐香(NEC)が2バーディー、1ボギーの71で回り、通算9アンダーで並んだ河本結(リコー)と中村心(ヤマエグループHD)をプレーオフで下し、ツアー2勝目をあげた。
悪天候で27ホールの短縮競技となった昨年9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で初優勝し涙を流した24歳。今回は雨の中、平常心で54ホールだけでなく、プレーオフ4ホールも戦い抜き、栄冠を手にしたが、涙はなかった。
「クールビューティー」の表情は変わらなかった。それだけ、プレーに集中していた。最終組がハーフターンした時点で、首位と2打差以内に9人という大混戦。54ホールを終え、3人によるプレーオフに突入した。18番でのPO1ホール目で新人の中村が脱落。雨が強まる中、通算2勝の河本との死闘が続き、4ホール目で決着をつけた。
水たまりができた左バンカーからの第2打。救済を受けることもできたが、そのままのライから、ピン左奥2メートルにつけるスーパーショットで勝利を手繰り寄せた。
「初優勝は1.5ラウンド(計27ホール)しかプレーしていません。今回はしっかり戦い切って勝ちたいと思っていました。一番、成長できたのは気持ち。これまで優勝争いをしていても消極的になってしまったけど、戦い切る、という強い気持ちでプレーできました」と話した。
2000年度生まれの「ミレニアム世代」。兵庫・滝川二高の同級生で、海外メジャーのエビアン選手権を制した古江彩佳(富士通)、JLPGAツアー6勝の西村優菜(スターツ)、通算4勝の吉田優利(エプソン)らが同期になる。成長を見せての2勝目にも「全然、追いついていません」と安田は背中を追う。
「雨の中、たくさんのギャラリーのみなさまに残っていただき、すごく力になりました。今年は前半戦で優勝することが目標だったので、達成できてうれしいです」輝きを増したクールな笑顔を見せた。
そんな笑顔の写真を裏面に使ったトレーディングカードが作られた。エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では安田の優勝カードの受注をスタート。表面の写真は黒いコスチュームでキリリとした表情だ。まさに「クールビューティー」な1枚になっている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。