今、試合を見ていて楽しいのがなでしこジャパン。能力の高い選手が集まり、その多彩な攻撃にはワクワクする。
ニールセン監督就任後初の国際大会シービリーブカップで、世界ランキング1位のアメリカを2-1で下し優勝。過去1勝8分け31敗となでしこジャパンの前に大きく立ちはだかるアメリカを破っただけに2027年のFIFA女子ワールドカップ、さらに2028年ロサンゼルスオリンピックに向け楽しみが膨らんできた。
そのなでしこジャパンの中心となるのが、マンチェスター・シティが活躍する長谷川唯選手だ。中盤の攻撃的なポジションで、抜群のサッカーセンスを武器に決定機を作り出し、自らも積極的にゴールに絡んでいくなど正確さと柔軟さを併せ持ち、周囲の状況を的確に把握し、巧みに相手の逆を取っていくインテリジェンス溢れるプレーは高く評価される。まさしく日本女子のトップレベルにある選手と言える。
小学2年生で、埼玉県の戸田南ボンバーズから2009年に日テレメニーナに入団し、2013年には飛び級で日テレベレーザに昇格。2017年のなでしこリーグ三連覇に貢献。
その後、2021年にACミランに24歳で移籍。同年8月にはウェスト・ハム、2022年にマンチェスター・シティに活躍の場を移した。日本人として初めてPFA女子年間最優秀選手にノミネートされたほか、年間ベストイレブンにも選出された。
今や世界的なプレーヤーでもある長谷川選手は、2022/23、2023/24シーズンに2年連続でバロンドール最終候補にも選出されている。
トレカの相場を見ると、2019年なでしこリーグオフィシャルの直筆サインカードが35,000円。2024年の日本代表スペシャルエディションの直筆サインカードが40,000円でヤフオクに出品されている。決して高くはない。もっと価格が付いてもいいくらい。
この長谷川選手以外でも、現なでしこジャパンのメンバーを見ると、GK山下杏也加選手がマンチェスター・シティ、海外で長くプレーする熊谷紗希選手がロンドン・シティ、北川ひかる選手が、BKヘッケン(スウェーデン)、南萌華選手がASローマ、籾木結花選手がレスター・シティ、長野風花選手がリバプールFC、宮澤ひなた選手がマンチェスター・ユナイテッド、藤野あおば選手がマンチェスター・シティ、浜野まいか選手がチェルシー、谷川萌々子選手がバイエルン・ミュンヘン、田中美南選手がウェスト・ハムと数多くの選手たちが海外で活躍し、大きく成長している。それだけに2011年以来の女子ワールドカップ優勝も夢ではないかも、
その中で長野風花が選手の直筆サインカードは、10,000円前後。藤野あおば選手のイラスト直筆サインは、15,000円前後。人気の高い北川ひかる選手の直筆は、30,000円前後と長谷川選手に次ぐ高値になっている。ようやくなでしこジャンパンのトレカも、評価が上がってきた。
今回、長谷川選手をテーマとしたが、日本女子選手の中でその戦績が最も輝くのが2011年のFIFA女子ワールドカップドイツ大会で優勝に大きく貢献、大会の得点王、MVPに輝くとともにFIFA最優秀選手賞(バロンドール)を受賞した澤穂希選手だ。
現在でオークション等を見てみると直筆サインカードは10,000円前後。女子選手のトレカ自体がまだ評価をあまりされていない昔とは比べようもないが、長谷川選手がバロンドールを受賞するようなことになれば、日本女子サッカー選手として最大級の価格になる気がする。今後の活躍に注目したい。
Chief(ライター)
国内サッカーを中心にトレカの世界を長年に渡って見守って来た元スポーツ雑誌編集者。横浜F・マリノスサポーター。ラグビー、相撲にも造詣が深い。