ポスティングシステムを申請し、MLB球団移籍を目指していた菅野智之投手は、同システムの締め切りとなる1月7日(日本時間8日)までに交渉がまとまらず、巨人残留が決まった。菅野については昨シーズン中からMLB挑戦が米国内でも注目され、今回の残留についてはMLB公式サイトも「先発投手のトップのひとりがフリーエージェント(FA)市場から姿を消した」と報じた。
残留に至る経緯や理由などについては他のメディアに任せるとして、これで今オフにポスティングシステムを申請したNPB選手のうち、菅野と西川遥輝外野手(北海道日本ハム)は残留、有原航平投手(北海道日本ハム)はレンジャーズへの移籍が決定した。
この3選手については、米国のカードコレクターの動きも早く、ネットオークションでも出品や落札が続いた。その数量の多さが、MLB球団のその選手への関心の高さが比例する、と言われる。有原については日本製のカードが出品され、中にはBBM「東京六大学セット」の早大時代のカードをエントリーする米国の出品者もいた。
菅野は、米国内の報道によるとブルージェイズ、レッドソックス、メッツ、パドレスとサンフランシスコ・ジャイアンツなどが獲得への意思を見せていた、という。カードについては、日本製のものも多かったが、TOPPS「2017 Bowman Chrome」に封入されたWBC出場時の侍ジャパンユニホームのカードがパラレルも含め、数多く出品され、30ドル前後で落札された。「2017 Bowman Chrome」については、大谷翔平選手のエンゼルス移籍前に、このブランドに封入された侍ジャパンユニのカードが脚光を浴び、高値で取引され、グレーディング鑑定されたものは今でも200ドル前後で取引されている。
今季中にFA権を取得する菅野はオフに再び、MLB移籍を目指すのはほぼ確実だろう。FAなら、ポスティングシステムでかかるNPB所属球団へ支払う譲渡金が発生しないため、移籍がしやすくなる。移籍が実現すれば、MLB球団でも先発ローテーションに入れる、と評価される菅野のカードの値が上がるのは間違いなく、移籍先チームのユニホーム姿のカードが制作される前に、WBCカードが再び、脚光を浴びる。1年後が待ち遠しい。
トレカジャーナル編集部