NPB巨人は1月12日、OBの桑田真澄さんの投手チーフコーチ補佐の就任を発表した。同日、桑田新コーチは原辰徳監督とともにオンラインで入団会見を行った。
「ジャイアンツの桑田」が帰ってきた。PL学園のエースとして甲子園を沸かせ、85年のドラフト1位で巨人に入団。最優秀防御率2度、最多奪三振を獲得し、MVP、沢村賞にも選ばれた。通算173勝141敗14セーブ、防御率3.55の成績を残し06年限りで退団。翌07年にはMLBパイレーツで19試合に登板し、この年限りで現役を引退した。引退後は早大大学院、東大大学院に通い、現在も東大大学院の特任研究員として野球に関する研究を続けている。
サプライズともいえる招聘は野球ファンのみならず、関心が高く、NHKも昼のニュースで伝えたほどだった。
背番号は巨人入団時の指揮官でもある藤田元司元監督の背負った「73」に決まった。開幕前のキャンプの実施は新型コロナの影響で不透明だが、間もなく、15年ぶりのジャイアンツのユニホームでグラウンドに立つ雄姿がみられるはずだ。
桑田さんの直筆サインカードは巨人OBの中でも高い人気を集めている。最近ではサインしたシールをカードに貼るタイプが増える中、カードに直接、ペンを走らせることが多いのも桑田さんのサインカードの特徴。野球にだけでなく、すべてに「こだわり派」のイメージが強い桑田さんならではのトレカなのだろう。
「大変なことを乗り越えていくのが真のスポーツだと思う。原監督の下、これを乗り越えていきたい」と桑田さんはオンライン会見で言った。もちろん、大変なこととは新型コロナのことだが、ほかにも当てはまることがある。
球団の方針により、現役選手、コーチの直筆サインカードの封入を控える傾向にあるため、今年は桑田さんの直筆サインカードの制作は難しいだろうが、パイレーツでMLBのファンサービスを体験している「こだわり派」の桑田さんがファンのために、と球団を説得することでもあれば…。そんなことに思いを馳せるだけでも、興味津々な15年ぶりの復帰なのである。
トレカジャーナル編集部