米最大の総合格闘技「UFC」のスーパースター、コナー・マクレガーが1年ぶりの復帰戦でまさかの2回TKO負けを喫した。1月23日(日本時間24日)、UAEのアブダビで開催された「UFC257」のライト級マッチで元同級暫定王者のダスティン・ポイエー(米国)に惨敗。マクレガーにとっては3度目の引退からの復帰戦だった。
アイルランド出身のマクレガーは32歳。「UFC」で初めて2階級を同時に制した元王者で実力とともにそのサクセスストーリーとカリスマ性で「UFC」のスーパースターと呼ばれてきた。人気のバロメーターとなるPPV(有料放送)では1大会で100億円を売り上げたこともあり、ボクシングのフロイド・メイウェザー・ジュニアと並ぶPPVの稼ぎ頭だ。そのメイウェザーとは17年に圧倒的に不利なボクシング・ルールで対戦し、敗れたものの健闘し、また評価を上げた。
新型コロナによる大会開催への影響でモチベーションが下がり、昨年6月、16年と19年に続く3度目の引退を表明した。その後、撤回して、この日が1年ぶりの復帰戦だった。相手のポイエーとは14年9月にフェザー級で対戦し1回TKO勝ちしていた。UFCのランキングこそ、ポイエーがライト級2位でマクレガーが4位だったが、戦前の予想ではマクレガーが有利、だった。
誰もが待っていた復帰戦、そして、信じていた勝利。ファンだけでなく、UFCカードのコレクターも同じ思いだった。この日までに、マクレガーのトレーディングカードが各種高騰。特にその動きが顕著だったのはUFCトレカとして初めてクロームシリーズとなった「2017 TOPPS Chrome」。そのベースカードは現役復帰を発表した昨年11月の時点で5,000円前後の落札金額だったものの、最近では14,000~18,000円まで取引額を上げていた。「TOPPS Chrome」の50枚限定「Gold Refractor」はPSA鑑定の8点でも30万円に届きそうな値がついた、という。
敗戦後のマクレガーの去就は現時点では不明だ。トレカの動きも予想ができない。暴落するのか、再びの再起への期待を込めてさらに高騰するのか。マクレガーから目が離せなくなった。
トレカジャーナル編集部