柔道男子で金メダリストの古賀稔彦さんが3月24日、亡くなった。53歳の若さだった。一本背負いで、トレーディングカードでも絵になる男だった古賀さんを、ファンはトレカで悼んだ。
「平成の三四郎」もがんには勝てなかった。昨春にがんで体調を崩し入院し腎臓をひとつ、摘出。自宅療養が続いていたが、24日午前9時9分、帰らぬ人となった。
古賀さんは1992年のバルセロナ五輪の柔道男子71キロ級で金メダルを獲得。96年にアトランタ大会では階級を一つ上げて78キロ級で銀メダルに輝いた。2000年の現役引退後は日本女子代表のコーチ、環太平洋大の柔道部監督を務め、柔道界の後進育成に貢献した。
29日に川崎市内の寺院で行われた通夜・告別式には人望も厚かった故人を偲び3000人が参列。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長から追悼メッセージが寄せられた。戒名は「金剛院献柔稔制大居士」。「柔よく剛を制す」から柔、剛、制の3文字、金メダリストの金の1文字も入り、日本柔道界への貢献度が記された。
まさに柔よく剛を制した。169センチの身長で、体重差もある相手を一本背負いで投げた。トレカになっても映える柔道家だった。
BBMは2019年のオールスポーツ「平成」に古賀さんのトレカをレギュラー、インサート、直筆サインと封入。「ヤフオク!」で3月1日に6,000円で落札された98枚限定の直筆サインカードは、亡くなった24日には2枚が8,000円で落札。28日には15,000円まで落札額を上げた。レギュラーカードも立て続けに落札されており、ファンもコレクターも、天国へ旅立った古賀さんを偲んでいる。
トレカジャーナル編集部