MLBロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が4月4日、対シカゴ・ホワイトソックス戦にメジャー118年ぶりの「2番・投手」でスタメン出場。「リアル二刀流」が全米に中継され、衝撃を与えた。
投げては今季のMLB先発投手では最速の163キロ。5回途中で降板したが、4回まではホワイトソックスの強力打線を無失点に抑えた。打っては初回の第1打席で初球をエンゼルスタジアムの右中間スタンドへ2号ソロ。今季のMLB本塁打で最速となる打球速度185キロのマッハ弾を突き刺した。
この試合はたまたま、スポーツ専門局「ESPN」が全米中継。解説していた元ニューヨーク・ヤンキースの「A-ROD」こと、アレックス・ロドリゲスさんが「松井秀喜と田中将大が彼の中にいる」と話すほどの衝撃的な投打だった。
3点リードの5回、自らのけん制悪送球と暴投などで追いつかれた。本塁上で昨年のア・リーグMVPのホセ・アブレイユ外野手と交錯し転倒。そのままマウンドを降りたが、幸いにも大事には至らなかった。これまでなら登板翌日は休養日だったが、翌4日の同カードでもベンチ入りし代打で出場。死球で出塁し、勝ち越しのホームへ激走スライディングを見せた。
衝撃を受けたのはトレーディングカード界も同じ。TOPPS社はオンデマンドカード「TOPPS NOW」で即座に受付をスタートした。もちろん、トレカのデザインは投球フォームと本塁打した打撃フォームの「二刀流」コンボだった。一時は市場価格も落ち込んでいた大谷のトレカも活発に動き始めた。
オープン戦は絶好調で臨んだメジャー4年目のシーズン。「リアル二刀流」にGOサインを出したジョー・マドン監督の存在も大きい。昨季から就任したMLB屈指のアイデアマン指揮官と、故障から完全復活した時期が重なる運命の巡り合わせ。3年ぶりの勝利こそお預けになったが、大谷にとって本当の「SHOW TIME」が幕を開けた。
トレカジャーナル編集部
追記)「TOPPS NOW」の大谷の「リアル二刀流」トレカは今季のカードナンバー#30。最終的に4673枚の申し込みがあり、30枚中、4番目の多さとなった。