今季からMLBに挑戦している有原航平投手(テキサス・レンジャーズ)のルーキーカード(RC)が登場した。4月末に発売されたPANINI「2021 Diamond Kings」に封入されたもので、日本人メジャーのRCでは異例のスピード発行となった。さらに「間違い探し」のようなデザインも話題になっている。
有原は昨季までプレーしたNPB北海道日本ハムファイターズからポスティングシステムを利用してレンジャーズに移籍した。昨年12月25日に契約合意し、今年2月18日にオンラインで入団会見が行われていた。入団発表が早かったこと、さらに「Diamond Kings」が通常の写真を使用したトレーディングカードよりも事前の手配がし易く、前年にMLBでプレーをしていない選手であってもカード化のスピードは速くなるイラストによるカードであることからこの時期のRC登場となった。
今季からボストン・レッドソックスにFA移籍した澤村拓一投手は契約合意がスプリングトレーニング直前まで遅れたこともあり、まだ、RCの情報は入っていない。
「Diamond Kings」には有原のレギュラーカードに加え、シール貼りながら直筆サインカードも封入。サインカードには50枚限定と99枚限定のシリアルナンバー入りもある。同じイラストかと思ったが、よく見るとボールを持った右手の位置が若干、違う「間違い探し」のような凝りようだ。近年、トレカではイメージバリエーションとして違う写真や少しだけ違う写真を使ったパラレル版が「SP」「SSP」のレアカードとして人気を集めている。
これまで大手ネットオークションでは出品された日本メーカーの有原カードはほぼ完売。発売と同時に「Diamond Kings」のカードが出品されている。
有原は2015年に早大からドラフト1位指名でファイターズに入団した。ルーキーイヤーに8勝をあげ新人王に輝き、19年には15勝で最多勝のタイトルを獲得。NPBの6年間で129試合に登板し60勝50敗2セーブ、防御率3.74の通算成績を残した。
レンジャーズでは開幕ローテーション入り。MLB初登板となった4月3日の対カンザスシティ・ロイヤルズ戦では5回3失点で敗戦投手になったが、同14日の対タンパベイ・レイズ戦では6回途中まで無失点の力投で初勝利をマーク。先発投手陣が不調のチームにあって、安定した投球で、ローテーションの柱ともいえる存在になっている。
このまま、存在感を示す投球を続ければ、TOPPS社からも間もなくRCが発行されるだろう。今季は二刀流の大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)、早くもサイヤング賞候補に挙がるダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)のふたりの日本人投手が注目を集めていることもあり、有原カードの市場価格も上がりそうだ。
トレカジャーナル編集部