先日、東京・国技館で5月場所が始まった。
膝の故障で序二段幕下に陥落しながらも、そのどん底から先場所に優勝して21場所ぶりに大関に返り咲いた照ノ富士に注目が集まる。だが、横綱・白鵬は6場所連続で休場と、またしても横綱不在の場所となってしまった。膝のケガもあるが、何といっても横綱の重責を担うだけに、そのプレッシャーは想像を絶するものがあるに違いない。万全の状態で進退を賭けたいところだろう。
『2021 BBM 大相撲カード 匠』に収録されている白鵬のレギュラーカード
白鵬は横綱として884勝と歴代1位の勝ち星はもとより、幕内通算1000勝、全6場所での全勝制覇達成など数々の記録を作ってきた。得意の上手投げを武器とした全盛期は、貫禄の横綱相撲が印象に残る。横綱の土俵入りを場所やテレビで観戦する際に楽しみにしているのだが、それが見られないのも寂しい。
昭和30年代生まれの私にとっては、64年の東京五輪に向け、白黒だがようやくテレビが各家庭に普及した頃から、プロ野球と相撲観戦は家族揃っての楽しみだった。当時流行った言葉が「巨人・大鵬・卵焼き」。老若男女問わず人気のあった大鵬は、角界に敵なし。それくらい強かった。史上ただ一人2度の6場所連続優優勝を飾るなど、その端正な顔立ちも相まって各界を代表する力士だった。2013年に72歳で多くの方に惜しまれながら逝去された。ライバル横綱・柏戸との名勝負は今でも心に残る。ちなみに白鵬の四股名は「柏」戸と大「鵬」にちなんでつけられたものだ。
そんな私の宝物が、国技館のベースボール・マガジン社ブースで購入した「甦る勇姿! 名力士直筆サインカード 大鵬関の金ペンサインカード」。一時は、両国で行われる年3場所には観戦に訪れていたが、何よりもこのブースに立ち寄るのが楽しみで、必ず力士のサインカードを買っていた。
スクリューダウンに挟み込まれた特製の台紙も相撲ファンには嬉しい!
ベースボール・マガジン社では大相撲カードも発売しているので、応援している力士のカードを集めるのも楽しい。取り組みの写真以外にも、プライベートのお茶目な表情のカードもあったりして、力士の新たな魅力も知ることが出来る。
5月中旬発売予定の『2021 BBM 大相撲カード 匠』
緊急事態宣言の中での開催ではあるが、さてさて大関陣の朝乃山、貴景勝、正代か。関脇に戻った高安、隆の勝か。小結の御嶽海か、大栄翔か。まったく優勝の行方は予想がつかない波乱の場所になりそう。
『2021 BBM 大相撲カード 匠』に収録されている御嶽海の直筆サイン
個人的には、5月場所の初日で大相撲史上最多となる91連敗と、自らの記録を更新した序の口・勝南桜関のトレカが欲しい。
Chief(ライター)
国内サッカーを中心にトレカの世界を長年に渡って見守って来た元スポーツ雑誌編集者。横浜F・マリノスサポーター。ラグビー、相撲にも造詣が深い。