サッカーJリーグの浦和レッズは6月10日、日本代表DF酒井宏樹が完全移籍で加入することで合意に達したことを発表した。14日にはオンラインで入団会見を行い「いい意味で責任感や緊張感をもたらしてくれるクラブを探していた。浦和にはマルセイユのような特別なサポーターがいる。緊張感や責任感をもたらしてくれる存在だと思い(オファー)を受けさせていただいた」と話した。
酒井は2012年に4年間、プレーした柏レイソルを退団して独ブンデスリーガのハノーファー96に加入して以来、9年ぶりのJリーグ復帰となる。酒井はハノーファーとの契約が満了した2016年に仏リーグアンのオリンピック・マルセイユに加入した。今季も主力としてリーグ戦29試合、欧州チャンピオンズリーグにもグループリーグの6試合にフル出場した。契約は22年6月末までだったが、5月には退団を発表。その裏には、現役で最高のプレーをできるうちにJリーグに復帰したい、という強い意志があった、と言われる。今季、MLBニューヨーク・ヤンキースからNPB東北楽天ゴールデンイーグルスに復帰した田中将大投手にダブるものがある。
では、なぜ、浦和なのか。小6でレイソルの下部組織に練習生として参加し、中学入学と同時にレイソルU-15へ。09年にレイソルへ昇格、とレイソル一筋だった酒井の今回の選択理由は、浦和の熱意と誠意もあるだろう。新型コロナの影響で無観客試合が続くなど影響を受け、厳しい経営状態の浦和だが、150万ユーロ(約2億円)と言われる移籍金をマルセイユに支払ってまで獲得に踏み切った。入団会見では、マルセイユ時代と同じ背番号2の赤いユニホームに袖を通して「求められる役割はピッチ内外で全て。とにかく自分ができることをマックスでやる」と決意を明かした。
今年4月に31歳となった酒井は現在、東京五輪の日本代表のオーバーエイジ枠の最有力候補。すでに、五輪候補がそろうU-24日本代表に加わり、親善試合などに出場。対ジャマイカ戦では久保建英の4人の股抜きゴールが大きな話題となったが、その“アシスト”となるスローインを久保とのアイコンタクトで決めてみせたのは酒井だった。
日本代表として国際Aマッチには65試合に出場し2014、18年にはワールドカップにも出場。トレーディングカードも柏時代のものだけでなく、海外のもの、さらにワールドカップのものもある。マルセイユ退団が決まって間もなく「eBay」では、PANINI「2018 WORLD CUP PRIZM」の1of1「Black Refractor」が499.99ドル(約55,000円)で落札された。日本代表の国内メーカーの直筆サイントレカはまだ、5,000円前後で購入できる。
また、PANINI「2020-21 ADRENALYN XL FIFA365」やTOPPS「2020-21 UEFA CHAMPIONS LEAGUE MUSEUM COLLECTION」などMINT直営各店で販売中の海外サッカーアイテムにはマルセイユ時代の酒井のトレカが収録されているので、開封にも挑戦してみて欲しい。
Jリーグの登録期間は7月16日からで、浦和は7月10日の大分戦が東京五輪前のラストゲーム。酒井の浦和でのデビュー戦は、東京五輪によるリーグ中断からの再開後初戦となる8月9日の対コンサドーレ札幌戦が濃厚だ。東京五輪、そして、浦和での活躍次第では酒井のトレカの市場価格も上がる。スピーディーでダイナミックなオーバーラップ、そして、必殺の高速クロスが魅力の大型サイドバック。酒井宏樹が日本のピッチに立つ日が待ち遠しい。
トレカジャーナル編集部