NPB千葉ロッテマリーンズは12月10日、藤原恭大外野手の背番号を「2」から「1」に変更することを発表した。この日、千葉市内の球団事務所で500万円増の年俸2300万円(推定)で契約更改。シーズン中に井口資仁監督から提案があったそうで、この日、正式に発表された。背番号1は今季途中に自由契約となった清田育宏外野手が着けていた。
「チームの顔にならないといけないと思いますし、(背番号1は)マリーンズを背負っていかないといけないという大事な番号。番号で野球をするわけじゃないんですけど、世間からそういう目で見られると思うのでしっかりやりたいなと思います」と来季4年目を迎えるホープは力強く言い切った。
また、この日、オリックス・バファローズも福田内野手の背番号を「4」から「1」に変更することを発表した。大阪・舞洲の球団施設で契約更改交渉に臨んだパ・リーグ覇者の切り込み隊長は、今季年俸4000万円から2000万円増となる6000万円(推定)でサイン。背番号変更については福田自ら、電話でお願いしていたそうで「助っ人外国人選手やドラフトで入ってくる選手の背番号が決まってくる。それよりも早めにお願いした。理由? かっこいいから」と念願がかない、笑顔を見せた。今季まで背番号1はモヤが着けていた。
背番号1と言えば、古巣の北海道日本ハムファイターズの新指揮官として17年ぶりに復帰した新庄剛志監督が選んだことも話題になった。ファイターズの現役時代の背番号は「1」。「ボクのイメージと言ったら1番。その1番を着けたい気持ちはあるんですけど、主役は選手。スター候補を育てて、その子に1番を着けてほしい。それまではボクが1番を着けます」と就任会見で話した。今季までは斎藤佑樹投手が着けていた。
新入団でいきなり、背番号1を背負うルーキーもいる。福岡ソフトバンクホークスのドラフト1位・風間球大投手(ノースアジア大明桜高)はMAX157キロの次代のエース候補。仮契約の際に、NPBの投手では珍しい「1番」を着けることが明らかになった。「背番号1番をつけさせていただくことになったので、これから自覚を持ってやっていきたい」と瞳を輝かせた。新入団で背番号1を背負った投手というのは現役では他に東北楽天の松井祐樹投手しかおらず、OBでも元近鉄の鈴木啓示投手、元横浜の熊原健人投手など数例しか存在しない。
広島東洋カープは背番号1だった鈴木誠也外野手がポスティングシステムでMLB移籍が濃厚になった。来季は空き番になるのか、他の選手が昇格するのか、注目したい。
野球のトレーディングカードでは一般的に言えば、背番号が変更になった場合、その市場価値がアップすることはあまりない。それはルーキーカードの人気が高いためで、最初に着けた背番号のカードのほうが価値があるといわれる。背番号変更では、長嶋茂雄さん(巨人軍終身名誉監督)が背番号「33」をFA移籍してきた江藤智内野手に譲って、永久番号でもあった、現役時代の「3」を再び着けた時は盛り上がったが…。
それでも、来季のNPBも、トレカも、ビッグボス効果で背番号1ブームの波が押し寄せるかもしれない。トレカでも特に人気の藤原が着けたこともあり、1番は熱い番号になりそうだ。
Cove(ライター)
国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。トレカはレギュラーカードのコンプリートと、日本人メジャーが中心。日本で唯一のバブルヘッドライター(自称)。元スポーツ紙ライター。