NPB読売ジャイアンツは12月8日、東京・両国国技館で「読売巨人軍2021シーズン感謝祭in国技館」を開催した。2023年からの本格活動を目指して「女子硬式野球チーム」を新設すると正式に発表。第1期生の4選手が紹介された。
第1期生として入団するのは今年の全国高校女子野球選手権で優勝した神戸弘陵のエース右腕・島野愛友利投手、至学館高・吉安清投手、平成国際大・金満梨々那捕手、大体大・山下陽夏外野手の4選手。初めて甲子園で開催された全国高校女子野球選手権の決勝戦でも着けた背番号「89」の島野は「野球レベルの向上、女子野球の発展に貢献できるように頑張ります」と抱負を語った。
女子野球に参入するのはNPBでは西武、阪神に続いて3球団目。来年にトライアウトを実施しチームを編成する方針で、2023年から関東女子硬式野球連盟主催の「ヴィーナスリーグ」参加を目指す。今季まで投手コーチを務めた宮本和知・球団社長付アドバイザーが参加まで先頭に立ち、そのまま、初代監督に就任することが濃厚だ。
巨人の原辰徳監督は「まだ4名ですけど、必ず育ちつなげていけるチームにしましょう。スタートラインに立ったみんなが目標になりますので頑張ってください」と話した。島野には「135キロを投げれるようになったら一軍に呼ぶよ」と激励した。
「西武ライオンズ・レディース」、「阪神タイガースWomen」に限らず、女子アマ野球界ではここ数年、実力ある企業チームやクラブチームが次々と発足し全国大会の上位に進出している。これは女子プロ野球リーグの衰退と無縁ではない。
2010年にスタートした女子プロ野球は、最大4チーム計70選手が所属。トライアウト、ドラフト会議なども開催した。スター選手も登場するなど盛り上がったが、ひとつの健康食品メーカーが運営していたことで限界もあり、東西対抗などファンを飽きさせない企画で存続の道を模索し続けてきたが、2018年ごろから退団選手が続き、コロナ禍も直撃。今年7月には所属0人となり事実上消滅した。この大量の元女子プロ選手が各地のクラブチームや、新設されたチームに入団したことで「女子野球」のレベルを引き上げた。
女子野球が再び、盛り上がれば、女子野球トレカも再び、発行されるだろう。これまで女子プロ野球カードが何度か、発行されたほか、オールスポーツカードや女子選手カードでも女子プロ野球選手が取り上げられたことがある。
巨人の女子野球参入を記念に、BBMのチーリミや、EPOCHの「ルーキーズ&スターズ」「スターズ&レジェンズ」にスペシャルカードで女子選手のトレカをスペシャルカードとして封入するのはどうだろう?。NPB12球団が女子チームを持った時、そのスペシャルカードはルーキーカードとして語られることになるはずだ。
Cove(ライター)
国内外のコレクションアイテムを収集し続けて30年あまり。元スポーツ紙ライター。トレカはレギュラーカードのコンプリートと、日本人メジャーが中心。日本で唯一のバブルヘッドライター(自称)。