スケートボード日本選手権のストリート女子の決勝が12月11日、茨城・笠間芸術の森公園スケートパークで開催され、東京五輪金メダリストの西矢椛(ムラサキスポーツ)は計17・23点で2位に終わった。優勝は計18・94点で赤間凛音(りず)が飾った。
「真夏の大冒険」というフレーズでも話題となった西矢は、史上最年少の13歳で金メダルに輝いた東京五輪以来の国内大会出場。前日10日の予選は1位通過した。この日の決勝では8選手で45秒のラン2本と、ベストトリック5本を行い、上位4本の合計点数で争った。
名前の通り、もみじを思わせるオレンジのパーカーで臨んだ西矢は最初のランを2本ともノーミスで終える貫禄の演技を披露。東京五輪でも見せた大技「ビッグスピンフロントサイドボードスライド」も成功させトップに立った。
さらに、その後のベストトリックでは、3本目に東京五輪後から本格的に取り組み始めた新技「ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライド」に挑戦。しかし着地することができずに転倒。続く4本目に再挑戦したが、再び、失敗。世界の男子選手でも難しいとされる大技「バーレーグラインド180アウト」を成功させた赤間に、逆転を許し2位となった。
試合後、西矢は「最後まで楽しく滑れたのでよかった。いろんな経験をさせてもらって楽しい1年でした」と振り返った。14歳になった西矢は初優勝して泣く12歳の赤間を「カッコいい、カッコいい。泣くな、泣くな」と慰める「お姉さん」ぶりも。五輪でも感動を呼んだ、出場する選手、スケボーをする全員が、仲間としてお互いをリスペクトし、健闘を讃えあうスケボーならではの場面も見られた。
西矢のトレーディングカードはBBM「2021 Materpiece」に90枚限定のサインカードも封入され、人気を呼んでいる。「ヤフオク!」でのこれまでの最高落札額は25,000円。パリ五輪での連続メダルへ、成長した姿を見せ、今後のトレカでの「冒険」もますます、楽しみになってきた。
トレカジャーナル編集部