NPBのキャンプインからも2週間がたちました。 これからオープン戦も始まり、若手選手には開幕一軍へのし烈な戦いが続いていきます。そんな中、今季、トレーディングカード的にもブレークしそうな選手をピックアップしてみました。
※ポジション=昨季成績
【東京ヤクルト】
☆内山壮真
捕手=6試合 打率.000、0本塁打、0打点
星稜高では1年先輩の奥川とバッテリーを組んで甲子園で準優勝。ルーキーイヤーの昨年からトレカも人気だったのですが、高卒新人ながら一軍デビューも経験。ファームではチーム2位の8本塁打を記録し、フレッシュ球宴でもアーチを放ちMVPに輝きました。今季は一軍で奥川とバッテリーを組んで、初本塁打にも期待ですね。
☆濱田太貴
外野手=13試合 打率.250、0本塁打、1打点(ファーム)
プロ4年目を迎えるスラッガー。「未完の大砲」と呼ばれてきましたが、今季こそ、そんな呼び名は豪快な本塁打とともにかっ飛ばしたいところ。昨季はオープン戦で故障してしまったので、万全な体調で開幕を迎えて欲しいです。
【阪神タイガース】
☆井上広大
外野手=68試合、打率.267、9本塁打、50打点(ファーム)
甲子園優勝を果たした履正社の主砲の今季の一軍デビューは間違いないでしょう。ルーキーイヤーの昨年は高卒新人ながらウエスタン・リーグで打点王に。映像で見ても、太ももがすごくたくましくなっていました。早く、佐藤輝とも3、4番コンビ「SI砲」が見てみたい。
☆村上頌樹
投手=2試合 0勝1敗0セーブ 防御率16.88
ルーキーイヤーの昨季は、ファームで10勝1敗、防御率2・23、勝率9割9厘で「投手3冠」に輝いたホープ右腕。智弁学園でセンバツVを飾り、東洋大へ。昨季の一軍デビューはイマイチでしたが、そんな試練を乗り越えて2年目の今季はたくましくなってくれると思います。
【読売ジャイアンツ】
☆秋広優人
内野手=1試合 打率.000、0本塁打、0打点
高卒2年目の今季は、背番号も「55」に替わり、中田翔との自主トレで体重増加、と話題に事欠かない選手です。昨季はキャンプから2メートルを超える身長で注目されて長嶋茂雄終身名誉監督も絶賛。映像ではスイングも鋭くなっているのがわかります。
☆山瀬慎之助
捕手=61試合 打率.167、0本塁打、8打点(ファーム)
あの強肩は一軍で見たい。プロ2年目のファームでの盗塁阻止率は.474でした。もちろん、レベルは違うでしょうが、あの甲斐キャノンの福岡ソフトバンク・甲斐の昨季の盗塁阻止率が.452ですから、その強肩ぶりがわかると思います。キャッチボールの映像を見ても、まさに矢のような送球でした。
【広島東洋カープ】
☆宇草孔基
外野手=43試合 打率.291、4本塁打、14打点
期待の若手選手も多く、チームとしてもトレーディングカードの人気が高いカープですが、今季はプロ3年目の宇草が来ると思います。森下が1位指名されたドラフトで2位。ルーキーの時からトレカも人気でした。昨季は終盤にトップバッターに定着。鈴木誠也のMLB移籍で空く外野の一角はもう、宇草で決まりでしょう。
☆玉村昇悟
投手=17試合 4勝7敗0セーブ 防御率3.83
「佐々木朗希世代」のサウスポーが昨季は球団の高卒2年目では前田健太(MLBミネソタ・ツインズ一軍で4勝。今季は一軍の先発ローテーションに定着して、2ケタ白星もいけるのではないでしょうか?。今年の最初の対外試合の先発に指名されるなど、首脳陣の期待も大。森下、栗林と2年連続で新人投手が光った広島ですが、今季は3年目の「玉ちゃん」です。
【中日ドラゴンズ】
☆石川昂弥
内野手=33試合 打率.238、3本塁打、19打点(ファーム)
ドラゴンズの次代の主砲候補ですが、プロ2年目の昨季は一軍出場はなし。それでも、トレカの市場価格が落ちていません。6月にファームで死球を受け左手首を骨折してしまいました。手術を受け、シーズンを棒に振ってしまいましたが、その無念の思いを晴らすかのように、2月14日の紅白戦では早速、本塁打を放つなど、今季のブレークの予感が漂っています。
☆岡林勇希
外野手=24試合 打率.254、0本塁打、4打点
豪快な打撃が魅力の石川昂に対して、立浪新監督ばりの俊足巧打が光ります。今季は二塁にも挑戦するそうで、その石川昂とレギュラー争いをすることになるかもしれません。
【横浜DeNAベイスターズ】
☆森敬斗
内野手=44試合 打率.194、0本塁打、5打点
そのトレカは女性コレクターも多いイケメンだけでなく、スピード感あふれる攻守走はスター候補生と言えます。パワーがついて、さらに確実性が増して、ワンランク上にアップすれば、トレカもブレークするのは間違いないはず。三浦監督、今年も我慢することになるかもしれませんが、レギュラーで使ってくださいね。
☆山本祐大
捕手=51試合 打率.131、1本塁打、4打点
ルーキーイヤーだった2018年に初打席で記録した初本塁打以来となるアーチを昨季、マークするなどキャリアハイの51試合に出場しました。捕手として49試合でマスクをかぶりましたが、戸柱の54試合、伊藤の53試合に次ぐ数字で、いい経験を積んだのでは。ベイスターズの正捕手は固定できずに来ましたが、独立リーグ出身の実力派が獲得するかもしれません。
【オリックスバファローズ】
☆来田涼斗
外野手=23試合 打率.211、2本塁打、8打点
今年の初打席に注目です。昨季は高卒新人として史上初のプロ初打席初球本塁打を記録。明石商では、甲子園で19年のセンバツで春夏通じて初の初回先頭弾&サヨナラ弾、同年夏には初の2季連続初回先頭弾を達成しており、プロで歴史に名前を刻んだ。衝撃のデビュー弾だけでなく、ルーキーイヤーはウエスタン・リーグ3位の82安打でファーム優秀選手賞を受賞しました。
☆山崎颯一郎
投手=9試合 2勝2敗、防御率3.69
トミー・ジョン手術、育成契約を経て、再び支配下登録を勝ち取り臨んだ昨季は初の一軍昇格。プロ初勝利もマークした。CSファイナルステージ第3戦、日本シリーズ第5戦でも先発。サインカードがかなりの人気でした。かつてのバファローズのエースだった岩隈久志さんを思い出させる甘いマスクと投球スタイルで、トレカ映えする投手です。
【千葉ロッテマリーンズ】
☆中森俊介
投手=登板なし
ボールの質が高い、と言われる逸材。ドラフト2位で入団した昨季は体作りに専念する「佐々木朗希パターン」で、2年目の今季は一軍デビューに大きな期待がかかります。昨年10月のフェニックス・リーグでは150キロを超える球速も計測しました。
☆和田康士朗
外野手=96試合 打率.263、0本塁打、1打点
昨年は24盗塁でタイトルを4選手と分け合いました。スタメン出場は2試合のみ、主に代走で、史上最少の24打席での盗塁王獲得でした。開幕前に育成契約から支配下登録された20年の23盗塁に続く2年連続の20盗塁で、今季の目標は30盗塁。レギュラーカードが少なかったことでもトレカ人気は高かったのですが、定位置を奪えば、レギュラーカードだけでなくサインカードも増えるのも間違いないでしょう。
【東北楽天ゴールデンイーグルス】
☆黒川史陽
内野手=34試合 打率.187、1本塁打、8打点
昨季はオリックス・紅林がブレークしましたが、今季は同期の同じ大型内野手で、同じ背番号24がゴールデンイーグルスで輝きそうです。プロ初本塁打もマークし、ファームでは規定打席不足ながら打率3割をキープ。確実性も上がってきた3年目の今季は元々、人気が高かった黒川のトレカの市場価格の飛躍もありそうです。
☆山崎剛
内野手=56試合 打率.259、4本塁打、24打点
好選手がそろう東北楽天の内野陣ですが、石井監督らしい起用に応えた石井チルドレンは4年目の昨季、CS進出争いをする中で遊撃を守り、トップバッターに定着しました。2月13日の北海道日本ハムとの練習試合でも1番に入り、初回に遊撃内野安打で出塁し、先制のホームイン。新庄ビッグボスに初黒星をつける活躍を見せました。
【福岡ソフトバンクホークス】
☆井上朋也
内野手=45試合 打率.246、3本塁打、11打点(ファーム)
世代交代が進むホークスでも、注目の若手のひとりではないでしょうか。ドラフト1位で入団した昨季は三軍戦では4番に座り、二軍でも後半戦はレギュラーに。プロ2年目の今季は春季キャンプは一軍スタート。高校通算50本塁打の長打力が福岡Paypayドームで炸裂する日をファンもコレクターも待っています。
☆リチャード
内野手=34試合 打率.181、7本塁打、20打点
プロ入り3年目、育成から支配下登録されて2年目の昨季、一軍初昇格を果たすと初本塁打をグランドスラムで飾るなど7本塁打。まさにロマンあふれる大砲です。昨年は初のサインカードも大人気でした。今季は王貞治球団会長に40本塁打を約束し、三塁にも挑戦するそうで、楽しみです。
【北海道日本ハムファイターズ】
☆万波中正
外野手=49試合 打率.198、5本塁打、13打点
「新庄2世」になるかもしれません。攻守走のすべてがスケールが大きく、そして、ムードメーカーのキャラクター。契約更改には赤いスーツで臨み、秋季キャンプではナインの中で一番最初に指揮官に向かって「ビッグボス」と呼びかけたそうです。3年目の昨季はプロ初安打、プロ初本塁打を含む5本塁打と打ちだしたら止まらない感じで、グラウンドの中でも、トレカでも一気の爆発力を見せるかもしれません。
☆細川凌平
内野手=9試合 打率.200、0本塁打、0打点
ルーキーイヤーは右手有鈎骨の骨折で、デビューはシーズン終盤までずれ込みましたが、初安打も記録しました。智弁和歌山高ではイチローさんに指導を受けたこともあり話題に。個人的には遊撃のレギュラー獲得もある、と思っています。
【埼玉西武ライオンズ】
☆岸潤一郎
外野手=100試合 打率.220、9本塁打、30打点
プロ2年目の昨季は100試合に出場し9本塁打。4度の甲子園出場、トミー・ジョン手術を受け大学中退、独立リーグで投手から野手に転向、トライアウト合格からのドラフト指名と波乱万丈の野球人生を送ってきた、まさに苦労人。源田との1、2番コンビが逆襲の獅子をリードします。
☆若林楽人
外野手=44試合 打率.278、2本塁打、10打点
ルーキーイヤーの昨季は、5月に左ひざ前十字靭帯損傷し手術を受けるまで20盗塁と走りまくってリーグトップにいました。故障後もトレカの人気が落ちなかったのは、スター候補生ならでは、と言えるでしょう。リハビリで開幕一軍は微妙ですが、あのスピードなら、「幻の盗塁王」が本物のタイトルホルダーになるかもしれません。
以上、12球団で2選手ずつ、計24選手を紹介させていただきました。この中で昨年のトレカ人気のTOP3(サインカードの平均市場価格)は➀来田(40,000~50,000円2)、➁石川昂(20,000円前後)、➂中森(15,000円~20,000円)でした。今回のイチオシの24選手の中からスター選手が現れるか、はたまた、新しい星が登場するか、新しいシーズンが待ち遠しいです。
◆玉川裕也(MINT池袋店)
MINT池袋店のスタッフとなり4年目の27歳。阪神タイガースを愛する。中学まで野球部に所属し、NPBの知識はMINT内でもトップクラスで、MLBも猛勉強中。