日本でもトレーディングカードのグレーディング鑑定がだいぶ、定着してきた。ミントのPSA受付代行や、新型コロナによる「巣ごもり需要」も重なり、PSAによる鑑定数は急増。日本だけでなく、米国国内からの鑑定依頼もあり、米国本社への依頼が殺到し、日本への返却は以前より時間がかかっているが、PSA自体のコレクターの評価は変わっていない。
PSAには鑑定結果以外にも、楽しみがある。これからは鑑定に出す時代から、鑑定されたトレカを購入する時代になるかもしれない。そんな楽しみ方を目の前で見せてくれるのが、ミント新宿店のショーケースである。
JR新宿駅、西武新宿線の西部新宿駅からすぐの「アドホック新宿ビル」にあるミント新宿店。新宿という土地柄、国内外の各プロスポーツのトレカに強さを見sる店舗だが、映画をはじめとしたノンスポーツのトレカはミントでもナンバーワンの数量とレアな品揃えを誇っている。そのバラエティさの中でも光っているのが、入口を入ってすぐのショーケース。PSA鑑定済みのカードがずらりと並んでいるのだ。
通常の大きさのカード専用のショーケースにはトップローダーやマグネットホルダーのトレカは入るが、PSA鑑定済みのオリジナルケースの入ったカードは高さが違うため、合わない。そこで足立卓朗店長が考えた。縦に1枚おきに置いて、間隔のスペースには、オリジナルのPOPを貼った。
ずらりと並ぶPSA鑑定済みカード。もちろん、そのID番号をPSAのHPで検索すれば、何枚が鑑定を受け、何点が何枚、鑑定されたかはわかるが、このPOPを見れば、即座にわかってしまう。例えば、BBM「2010 Real Venus」のRENAは2020年8月時点で1枚しか、鑑定されておらず、評価点は10点満点。しかも、それが3,000円で購入できる。これはかなりのお買い得である。
これだけではない。PANINI「2013 Panini Crusade」のステフィン・カリーのPSA9点は、全体で22枚の鑑定を受けたうち、10枚が9点。世界で10枚しかないPSA9点のカリーのカードである。この鮮やかな色使いのカードが10,000円とは驚くしかない。自分でこのカードをパックから引いて、PSAに鑑定依頼しても、9点以上が付くかは疑問だし、何よりも時間がかかってしまう。今、目の前に飾ってあるこのカードを購入できる。
PSA鑑定済みカードを販売しているカードショップもあるが、店内のスペースの問題もあり、数も少なく、なかなか、その良さが伝わらない。。さらに、この工夫を凝らしたPOPもいい。ミント新宿店はある意味、時代の最先端をいくショップともいえるかもしれない。
トレカジャーナル編集部